半導体やカーボンニュートラルに自動化、2022年の人気記事から読み取る製造業の課題とはFA 年間ランキング2022(1/2 ページ)

2022年に公開したFAフォーラムの全記事を対象とした「人気記事ランキング TOP10」(集計期間:2022年1月1日〜12月22日)をご紹介します。

» 2022年12月27日 13時00分 公開
[長沢正博MONOist]

 2022年は皆さまにとってどんな1年だったでしょうか。個人的には、タイからの帰国、新しい職場、家族の引っ越しと、いろいろな出来事があった1年でしたし、久しぶりに日本で過ごす年末年始となります。直近の乾燥し切った東京の空気も、タイと比べると凍えるような寒さも、どこか懐かしい気分です。

 この半年ほど、FA領域を中心に日本の製造業を取材して、さまざまな動静を垣間見ました。

 日本の少子高齢化のスピードが増す中、各所で一層の自動化の必要性が叫ばれていました。取材時にも「若い人が集まらない」「高卒の新卒が採れなかった」と嘆く声も聞かれました。一方で、カーボンニュートラルへの取り組みは各企業のギアが一段上がってきた印象を受けました。日本が復活を期す半導体関連の動きも注目されています。この1年の記事の閲覧数にも、これらの傾向が反映されています。

 それでは毎年恒例となっている、2022年のFAフォーラムの閲覧数ランキングを発表します。


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半導体やカーボンニュートラル、サイバーセキュリティ関連が上位に

 2022年のFAフォーラム、閲覧数第1位の記事は「TSMCはなぜ台湾外初となる3DICのR&D拠点をつくばに設立したのか」でした。2021年に発表されたTSMCの日本進出ですが、2022年も引き続き関連の動きが高い関心を集めました。

 記事にあるTSMCジャパン3DIC研究開発センターは、後工程の3次元パッケージ技術の量産を可能とするための技術開発を日本の研究機関や企業と共同で実施する施設になるとのことです。

 複数のチップを3次元で高密度に積層し1つの半導体のように機能させる3次元積層パッケージング技術は、次世代の半導体製造技術として期待されています。開所式には、経済産業大臣(当時)の萩生田光一氏ら各界の要人が出席しました。日台一丸となった研究成果の誕生が待たれます。

開所式のオープニングセレモニーの様子。左端がTSMC CEOのC.C.Wei(シーシー ウェイ、魏哲家)氏。開所式には経済産業大臣(当時)の萩生田光一氏をはじめ多くの政治家も参加した[クリックで拡大」 開所式のオープニングセレモニーの様子。左端がTSMC CEOのC.C.Wei(シーシー ウェイ、魏哲家)氏。開所式には経済産業大臣(当時)の萩生田光一氏をはじめ多くの政治家も参加した[クリックで拡大」

 閲覧数第2位の記事はIEC 62443とは何か、工場のサイバーセキュリティ対策のカギを握る国際標準を解説でした。

 IEC 62443は制御システムにおけるセキュリティガイドラインとして活用されているものです。2022年2月に小島プレス工業がランサムウェアによるサイバー攻撃を受け、トヨタ自動車の国内全工場が一時操業停止を余儀なくされたことは記憶に新しいですが、製造現場のデジタル化が進む中でサイバーセキュリティは必須の取り組みとなってきており、読者の関心も集まったものと思われます。

 第3位はデンソーが進めるモノづくりのカーボンニュートラル化(前編)」でした。こちらは2035年に「完全なカーボンニュートラル化」を目指すデンソーの、モノづくりにおける省エネ化に向けた取り組みを解説した記事です。

工場のカーボンニュートラル化に向けた具体的な取り組みイメージ[クリックで拡大] 出所:デンソー 工場のカーボンニュートラル化に向けた具体的な取り組みイメージ[クリックで拡大] 出所:デンソー

 まだ大企業が中心のカーボンニュートラルへの動きですが、将来的には中小製造業にも求められてくるでしょう。その進捗いかんによっては、サプライチェーンからはじき出される可能性も捨てきれません。そこで各社が気になるのは、何からを手を付ければいいのか。具体的な事例は皆さまが知りたいところです。

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