両クラスとも、前回に比べ、今回は大きくレベルが向上した。前回は当初、リアル開催の予定だったのに、途中で急きょオンライン開催に変更されたため、通常よりも開発期間が短かった。今回は最初からオンラインに決まっており、スケジュールはいつも通り。2回目ということで、シミュレーターでの開発に慣れてきたこともあるだろう。
次回(2022年)の大会は、今のところ、リアルでの開催が予定されている。オミクロン株の感染拡大もあり、状況は流動的なところもあるものの、もしまたオンラインへの変更があったとしても、運営も参加者も、今度はスムーズに移行できるのではないだろうか。
一方、過去2回のオンライン開催で、シミュレーター開発のメリットも感じられたはずだ。現在、さまざまな分野において、効率的な開発には、シミュレーターの活用が欠かせなくなってきている。引き続きシミュレーターも使ってもらうために、エントリークラスのみシミュレーターで開催するようなことも考えているそうだ。
シミュレーター競技であれば、実機を用意する必要がないので、新規参入のハードルが低くなる。今回、プライマリークラスでは組み込み企業以外のチームが活躍していたが、大会の活性化にもつながるのではないだろうか。
なお実機については、これまで使用していた「EV3」が販売終了となったため、新たに「SPIKE」を使った新型走行体を開発する。次回については移行期間とし、新旧どちらの走行体でも参加可能にする予定だ。
競技の内容についても、大きく変えていく予定だという。アドバンストクラスは3年連続でブロックビンゴだったが、AIや画像解析を使った課題が復活する可能性もあるとか。どんな新競技になるのか、楽しみなところだ。
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