ITエンジニアのキャリア支援サイト「Forkwell」が「ITエンジニアのリモートワーク事情」についてのアンケート調査結果を発表した。所属する企業のリモート制度に「満足」と回答した人は50.9%で、「満足していない」は43.3%だった。
ITエンジニアのキャリア支援サイト「Forkwell(フォークウェル)」は2020年3月16日、「ITエンジニアのリモートワーク事情」についてのアンケート調査結果を発表した。同調査の対象者は、Forkwellに登録しているIT、Webエンジニア。そのうち289人から有効回答を得た。
初めに、所属する企業がリモートワークを導入しているかを尋ねたところ、67.8%が「導入している」と回答した。
「リモートワークの活用頻度」は、「ほぼ毎日」が18.3%、「週1〜2」が17.1%、「週3〜4」は6.0%、「感染症対策期間のみ」が14.7%だった。頻度を問わず活用している人を合わせると、「活用していない」の38.9%より多い。活用している人の中では、「ほぼ毎日」が最多だった。また、新型コロナウイルスの影響を受け、期間限定で活用している人が14.7%だったことから、多くの企業では元からリモートワークが導入されていたと言えそうだ。
所属企業のリモートワーク制度に満足しているかという質問に対しては、「満足」が50.9%、「満足していない」は43.3%となった。
「所属企業はリモート制度を導入しているか、また(制度に)満足しているか」を詳しく見ると、リモート制度を導入している企業のITエンジニアの69%が「満足」、27%が「満足していない」と回答した。企業が導入していない場合は「満足」は12%で、83%が「満足していない」と回答しており、多くのITエンジニアがリモートワークを望んでいることが伺える。
「リモート制度があっても満足していない人のリモート活用度」を見ると、48%が「活用していない」と回答していた。制度があっても活用できない場合、満足度が低くくなるようだ。満足していない理由を尋ねたところ、「利用時に事前申請が必要」「利用後の報告が必要」「利用対象者、条件が限定されている」などが挙がっており、何かしらの制限が必要となっていることが読み取れる。
次に「リモート制度があって満足している人のリモート活用度」を調べた。その結果、39%が「ほぼ毎日」リモート制度を活用していると回答していた。「満足している」と回答した人が寄せた所属企業のリモート制度へのコメントには、「(制度活用時の)承認が不要」「報告義務がない(通常勤務と同じ扱い)」「誰でも活用できる」などがあり、自由意志が尊重されていることが満足度につながっていると言えそうだ。
普段からリモートワークを活用している人にメリットを感じている点を尋ねると、「通勤時間の短縮」「生産性の向上」などの回答が寄せられた。一方、デメリットとして「認識、温度感のずれ」「雑談、非公式なコミュニケーションのしにくさ」「コミュニケーションの不足、遅延」などが挙がり、コミュニケーションに課題を感じている人が多かった。
次に「リモートワークをする上で重視している行動、振る舞い」を尋ねたところ、「レスポンスを速くする」「オンラインMTGを積極的に活用する」と回答した人が多かった。リモート環境でも、オフラインに近い環境の再現を意識しているようだ。
「リモートワークをする上で重視している環境、モノ」については、最も重視されているのは「ネットワーク環境」だった。逆に、最も重視されていなかったのは「食事」だった。
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