大手・ベンチャーを問わず女性役員の活躍を目にする機会が増えてきましたが、自動車業界では女性役員の登用がどのくらい進んでいるのでしょうか。今回は、厚生労働省が集計する「女性の活躍推進企業データベース」をもとに、自動車業界の女性役員比率が高い企業をまとめました。
本記事は自動車業界の転職サイト
「オートモーティブ・ジョブズ」からの転載です。
大手・ベンチャーを問わず女性役員の活躍を目にする機会が増えてきましたが、自動車業界では女性役員の登用がどのくらい進んでいるのでしょうか。今回は、厚生労働省が集計する「女性の活躍推進企業データベース」をもとに、自動車業界の女性役員比率が高い企業をまとめました。
女性の活躍推進企業データベースは、企業が自らデータを登録して開示するシステム。今回調査対象としたのは業種が「輸送用機械器具製造業」に分類される企業で、女性役員比率を公表している企業は全部で144社でした。このなかで、女性役員が登用されている企業は31社となっています。
この記事では、31社のうち東証一部上場の企業17社をピックアップしてランキングにしました。
データを公表している企業のうち、女性役員の割合が最も高かったのはサスペンション大手のヨロズで、女性役員比率は25.0%。ヨロズは女性管理職の割合も10.9%と自動車業界トップで、厚生労働大臣から女性の活躍推進を認定する「えるぼし認定」を受けています。
2位はトヨタ自動車で、女性役員比率は13.0%。トヨタは経営戦略のひとつとしてダイバーシティ推進を掲げており、2030年には女性管理職の数を2014年の5倍にする計画を示しています。
4位は同率12.5%で本田技研工業と三菱自動車がランクイン。自動車メーカーが続けて上位に入っており、自動車業界のなかでも女性役員の登用に対する意識が高い傾向にあることがうかがえます。
5位はドアや窓枠などに装着するウェザストリップ製品の開発・製造に強みを持つ豊田合成で、女性役員比率は11.1%でした。
このように上位5社は女性役員の割合が10%を超えていますが、登用されている人数は1人もしくは2人とわずか。役員はポストそのものが少ないため、3人以上の女性登用には至っていないのが現状です。
政府は第5次男女共同参画基本計画として2022年までに一部上場企業の女性役員比率を12%に引き上げる目標を掲げています。自動車業界で女性役員比率を公表している企業のうち、この水準を満たしているのはわずか4社。
大手自動車メーカーを中心に女性活躍の場を広げる動きが見られていますが、今後はこうした動きがどう数字に現れてくるのでしょうか。各社の動向から目が離せません。
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