転職サイト「ミドルの転職」が、ミドル層の求人動向についての調査結果を発表した。回答した転職コンサルタントの66%が、35歳以上の求人が増加すると回答。また、採用企業がミドル層に求めるスキルの1位は「高レベルでの業務遂行能力」だった。
エン・ジャパンが運営する転職サイト「ミドルの転職」は2020年1月17日、「ミドル(層)の求人動向」についてのアンケート調査結果を発表した。
調査対象は同サイトを利用する転職コンサルタントで、そのうち116人から回答を得た。
初めに、35歳以上のミドル層を対象とした求人募集について、2020年はどのように変化するかを尋ねた。その結果、求人が「増加」すると66%が回答した。
「増加」と回答した人にその理由を尋ねたところ、「若手人材の不足により採用人材の年齢幅を広げざるを得ないため」(74%)が最も多かった。
次に、ミドル層を対象とした求人募集が増えると見込まれる「企業タイプ」を尋ねた。最も多かったのは「中堅、中小企業」(82%)で、次いで「ベンチャー企業」(58%)、「上場企業」(38%)だった。回答者からは「冠企業以外の中堅、中小企業は知名度に加え、安定性で若手が集まらない傾向があり、採用活動に苦戦が続いている」「中堅、中小企業は今後、成長スピードの加速に合わせて即戦力のニーズが高まる」などの声が挙がっている。
ミドル層を対象とした求人募集が増えると見込まれる「業種」「役職」「職種」「年収帯」についても尋ねた。
「業種」は「IT、インターネット」(49%)が最多。2位が「建設、不動産」(43%)、3位は「流通、小売、サービス」(42%)。「IT、インターネット」と回答した理由として、「新しいビジネスが生まれやすい業界だから」「市場成長率が高く幅広い職種での増員が見込まれている」といったコメントがあった。
「役職」は「課長クラス」(73%)が最も多かった。次いで「部長、次長クラス」(57%)、「主任、係長クラス」(45%)。課長クラスを挙げた理由には「実務経験がありマネジメント力がある、課長から部長クラスの引き合いが強い」「就職氷河期といわれる時期に採用を控えていたため、管理職を任せたい世代が不足している」などのコメントが寄せられた。
「職種」は、最も多かったのが「営業系」(48%)。次が「経営企画、事業企画」(45%)、「技術系(IT、Web、通信系)」(39%)という結果だった。
「年収帯」は、回答が多かった上位3項目を見ると「700万円〜799万円」(60%)、「600万円〜699万円」(56%)、「800万円〜899万円」(40%)となっている。
採用企業がミドル層に求めるスキルの1位は「高いレベルでの業務遂行能力」(66%)で、2位が「業界に適応できる高い専門性」(49%)、3位は「目標や課題を自ら設定し、解決策を考える能力」(36%)だった。この質問には、「すぐに業務に取り組めることや自走できる能力と経験、該当する資格や技術を求められる」「自身で結果を出すことができる人(が求められる)」などのコメントがあった。
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