厚生労働省が「グッドキャリア企業アワード2019」の表彰式を開催した。従業員の自律的なキャリア形成を支援する企業として、大賞5社とイノベーション賞5社が表彰された。
厚生労働省は2019年11月27日、渋谷ストリームホール(東京都渋谷区)で「グッドキャリア企業アワード2019」の表彰式を行った。
厚生労働省は、2012年度から開始した「キャリア支援企業表彰」の呼称を、2016年度に「グッドキャリア企業アワード」と改め、従業員の自律的なキャリア形成を支援する企業を表彰してきた。
2019年は全国から応募があった54社の中から、会社全体の取り組みが評価された「大賞」の5社と、キャリア形成支援に関する取り組みの成果が認められる「イノベーション賞」5社を表彰した。
大賞は、情報サービス業の「伊藤忠テクノソリューションズ」と「SCSK」、製缶板金業の「日鉄工材」、生命保険業から「日本生命保険」、介護事業「ミツイ」の5社が受賞した。
伊藤忠テクノソリューションズは、従業員の能力や適性、意欲に応じた主体的で自律型のキャリア形成支援が評価された。SCSKはIT人材の専門性認定制度や多彩な研修を提供している点、社員の自己研鑽(さん)を促すきめ細かな支援が評価ポイントとなった。
製造業の日鉄工材は、個人の能力の見える化や能力評価システムの構築など、企業ビジョンに連動した人材育成が受賞につながった。
イノベーション賞は、コニカミノルタグループの特例子会社である「コニカミノルタウイズユー」、電子部品製造業の「日本電産」、農業「服部農園」、損害保険業「三井住友海上火災保険」、有機化学製造業「三菱ケミカル」の5社が受賞した。
コニカミノルタウイズユーは、障害のある従業員が職業能力を最大限高められるように、多職種の経験や長期キャリアビジョンなどのキャリア支援を実施している点が評価された。日本電産は100年後を見据えてグローバル人材を育成し、社員が能力を発揮するための環境を整備している点、三菱ケミカルは全社員に対してキャリアデザイン面談を実施するといった施策が受賞の決め手となった。
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