「doda」が2019年10月の転職求人倍率を発表。10月は前月比−0.17ポイントの2.52倍だった。求人数、転職希望者数は増加しているが、昨年や一昨年と比較すると慎重さが見られる求人もあり、経験を生かせる求人探しが転職成功の鍵になりそうだ。
パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、2019年11月11日、「doda 転職求人倍率レポート」を発表した。
転職求人倍率は、転職を希望するdodaエージェントサービス登録者1名に対して、中途採用求人が何件あるかを算出した数値となる。
今回のレポートは、同年10月の転職求人倍率をまとめたもので、倍率は前月比−0.17ポイントの2.52倍となった。求人数は前月比100.6%、前年同月比105.7%、転職希望者数は前月比107.7%、前年同月比104.6%となっている。
業種別に見ると、求人数が増加したのは、「その他」以外の8業種の中では「メディカル」「商社、流通」「サービス」の3業種だった。特に求人の増加率が高かった業種は、前月比104.4%の「メディカル」と前月比101.9%の「サービス」だった。
職種別では、11職種のうち「技術系(IT、通信)」「技術系(電気、機械)」「クリエイティブ系」を除く8職種で求人数が増加した。特に求人の増加率が高かった職種は、前月比103.9%の「技術系(メディカル)」、前月比103.8%の「技術系(建築、土木)」だった。
10月の求人数は、2008年1月の調査開始以来の最高値を2カ月連続で更新した。転職希望者数も増加しており、年末での退職に向けて転職活動を開始した人の存在が増加につながったと見られる。
転職市場は良い状態を維持しており、11月以降も求人数は緩やかに増加しそうだが、前年同月比での求人数の増加率は鈍化している。また、昨年や一昨年と比較すると慎重さが見られる求人もあり、自分の経験を生かせそうな求人を見つけることが転職成功のポイントになりそうだ。
ただ、求人倍率の高いITエンジニアのような職種では、未経験者歓迎とする求人も多いため、未経験分野へのキャリアチェンジを検討する転職希望者は、これらの職種を選択肢に加えることも有効と思われる。
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