モデリングで失敗しないために――失敗から学ぶモデリングの実践的なコツ:プロジェクトを成功させるモデリングの極意(5)(10/10 ページ)
今回の記事で触れてきたキーワードや教訓を「モデラーへの長い道」としてまとめています。詳細は本文を見てください。
- モデリングの成功体験をする/させる
- モデリングで曖昧な箇所を明示し分離する
- モデル図の再利用のための意識付けとそのための教育
- モデル図の再利用のためのリモデリング工程どうせを入れるなどのプロセス改善
- ネーミングは注目する点で
- ネーミングは英語で考える
- 名前は短くする
- 疑似プログラムコードによるモデル図の説明もいける
- モデル図のメトリクスには相場がある
- ホットスポットの発見はモデリングの最大のコツ
- 言いよどんだところがホットスポット
- 大まかなところは火傷をするぐらいのホットスポット
- モデル図のレイアウトは上から下、左から右
- モデル図のレイアウトは再配置する
- 再利用できないモデル図は捨てる
- 今すぐ必要とされるものだけモデリングする
- 今見る人だけを対象にしてモデリングする(少し危険)
- 要求モデリングやデータモデリングの活用はまだまだ少ない
- アーキテクチャモデリングや設計モデリングの活用は始まっている
- UMLの利用は多い、SysMLはまだ少ない
次回は今回の失敗しない方法からさらに進めて、モデリングを成功させる方法とその継続的運用についてを考えてみます。特に重要なのが継続的運用です。モデリング活動は炎のように一瞬だけ燃えるような活動だけでは不十分です。川の流れのように絶え間ない活動こそが重要になります。次回はこのモデリング活動を継続的に運用して、モデリングを成功へ導く方法を一緒に見ていくことにします。
OKI(沖電気工業) シニアスペシャリスト、エバンジェリスト。博士(工学)。
ソフトウエアの開発支援・教育に従事。電子情報技術産業協会(JEITA)専門委員会の委員長や情報処理振興機構(IPA/SEC)などの委員多数。情報処理学会(シニア会員)。三重大学などの非常勤講師も務める。エンタープライズ系と組み込み系におけるソフトウエア開発の知見融合が関心事。
共著書に『定量的品質予測のススメ』(オーム社、2008年)、『プログラミング言語論』(コロナ社、2008年)などがある。
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