(a) 追跡できないモデル図や矛盾のあるモデル図を作ってしまった、(b) なぜ?、(c) 必要な情報を曖昧なままにしてモデル図を描いてしまったら、追跡できないモデル図や矛盾のあるモデル図になってしまった、(d) なぜ曖昧なままにモデリングをしたのか。← 今、ここです。
なぜ、入力を曖昧にしたままモデリングをしてしまったのでしょうか。これも原因はいろいろと考えられます。(e1) 情報を聞き取ることが困難であった、(e2) 確定した情報は誰も持っていなくて、これから決めようとしていた、(e3) 情報が曖昧だということを気づかなかったなどが挙げられます。他にも理由があるでしょうし、(e1)と(e2)は原因と結果の関係かも知れません。原因の深堀りはここまでにして、これらの対策を考えてみましょう。
ここでは (e2)の対策を考えてみます。これは(e1)の原因であるかも知れませんので(e1)の対策になる可能性もあります。そしてきっと(c)の対策である「曖昧なままにモデリングをしない」という意味のない対策よりは、開発現場に実効的な対策が立てられるでしょう。
(e2)の対策としてはずばり、曖昧である箇所も許すことです。大事なのはどこが何の理由で曖昧にしているのか、さらにその影響を閉じ込める、または影響範囲を明記することになります。つまり、「曖昧な箇所の明記と分離」です。これをホットスポットと呼んでもいいでしょう。さらに運用的に言えば、ホットスポットの書き方を統一しておく方がいいでしょう。ノートに書くだけでも、UMLであればステレオタイプにするのもいいですが、表記を統一することが分かりやすくするために重要で、それがコツになります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.