オムロンは、ファクトリーオートメーション機器10万仕様をIoT対応させると発表した。光電センサーと近接スイッチをIoT対応の第1弾とし、FAとICTの融合で“止まらない工場”を目指す。
オムロンは2015年9月29日、モノづくり現場におけるビッグデータ活用の促進に向け、同社が保有する10万仕様ものファクトリーオートメーション用制御機器(FA機器)に、IO-LINKをはじめとする情報通信機能を搭載し、2016年度よりIoT(モノのインターネット)対応すると発表した。
オムロンは現在、各種のFA機器を生産する綾部工場と草津工場の生産ラインにおいて、IoT化に向けた開発に必要な実証実験を進めている。この実験結果を踏まえ、モノづくりの現場で求められる情報化に対応する製品を順次発売し、2020年までに全てのFA機器をIoT化していく計画だ。
各種センサー機器をはじめ、リレーやスイッチ、電源装置など、モノづくり現場のオートメーション化に必要なFA機器をIoT化し、潜在的な改善ポイントを抽出可能にする。これにより、製品の品質強化や生産性の向上に加え、機器や装置の故障によるライン停止を未然に防止する“止まらない工場“を目指し、環境づくりを進めていく。
IoT対応の第1弾となる機器のカテゴリーは、自動車やデジタル機器、食品などの産業の製造現場でニーズが高い、光電センサーと近接スイッチとなる。オムロンは両カテゴリーの主要な機種に、IO-LINKを搭載するという。
ON/OFF信号(1ビット)の発信から、32バイト(256ビット)のデータ受発信への進化は、センサーが自らの異常やメンテナンス時期を通知する機能強化となる。また同時に、製造装置や工程の稼働状態を自動で診断する、新たなモノづくり革新を推進するための第1歩になるとしている。
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