小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」に搭載される航空機用ターボファンエンジン「HF120」をセスナの中古ジェット機に搭載し、機体の性能改善と価値向上を目指す共同プロジェクトが発足した。
ホンダとGeneral Electiric(GE)の合弁会社であるGE Honda Aero Engines(以下、GEホンダ)は2014年10月20日(米国時間)、小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」に搭載する航空機用ターボファンエンジン「HF120」の事業方針を発表した。
今回発表したのは、HF120をホンダジェット以外に展開する共同プロジェクトと、HF120のサービス体制構築状況である。
共同プロジェクトとは、米国テキサス州のSierra Industries(シエラ インダストリーズと行う「サファイア プログラム」のことである。同プログラムは、Cessna Aircraft Company(セスナ)のビジネスジェット機「サイテーション525シリーズ」の中古品に搭載されているエンジンをHF120に載せ換えることにより、機体の性能改善と価値向上を目指すものだ。
一方、HF120のサービス体制構築については、2014年5月に修理とオーバーホールの拠点(MRO拠点)として米国ノースカロライナ州バーリントンにあるHonda Aero(ホンダエアロ)を選定してからは、米国、カナダ、メキシコ、欧州の各地域で顧客サポートを行うための認定サービス拠点構築の段階に入っている。これらの拠点は、24時間365日対応のGEホンダのオペレーションセンターや専任のフィールドテクニカルマネジャー、カスタマーチームマネジャーによるサービスを提供する方針である。
また、メーカーの保証期間/保証範囲を超えた定期点検/定期交換や、故障時の修理/交換を保証する「エンジンメンテナンスケア」プログラムを提供する。同プログラムは、顧客に包括的な保守内容を提供する“EMC2(イー・エム・シー・スクエア)”と、主に部品を提供する“EMC(イー・エム・シー)”の2つのコースが設定されており、認定サービス拠点を通して販売/提供するという。
HF120は、2013年12月に米国連邦航空局(FAA)の型式証明を取得しており、Honda Aircraft Company(ホンダ エアクラフト カンパニー)が2015年1〜3月期に販売を始めるホンダジェットに搭載される。現在HF120の生産はGEが行っているが、今後はホンダエアロに移管される予定。最終的にホンダエアロは、HF120の生産とMROの拠点を兼ねることになる。
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