次の成長はインド市場とソリューション販売 パナソニックEWの2030年度戦略製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

パナソニック エレクトリックワークスは、インド市場で2030年度までに2倍となる2000億円の売り上げを達成する目標を示すとともに、建物のライフタイムバリューを対象としたソリューション事業を強化する。

» 2026年07月30日 06時35分 公開
[三島一孝MONOist]

 パナソニック エレクトリックワークスは2026年7月24日、合同取材に応じ、インド市場で2030年度までに2倍となる2000億円の売り上げを達成する目標を示すとともに、建物のライフタイムバリューを対象としたソリューション事業を強化する方針を示した。

調整後営業利益率10%に向け順調に改善

 パナソニック エレクトリックワークスは、パナソニックグループ創業の原点である配線器具を中心に電設資材や照明器具などを展開する事業会社だ。「いい今日と いい未来を 電気設備から」をパーパスとし、建物を通じたライフタイムバリューの向上を目指すことで、新たな価値創出に取り組んでいる。今まで電設資材の物販が中心となっていたが、2030年度にはウェルビーイングとエネルギーマネジメントを切り口とし、これらをコネクテッド化したソリューション事業を中心にする方向性を示している。

photo パナソニック エレクトリックワークス 代表取締役 社長執行役員 CEOの大瀧清氏

 2025年度の売上高は1兆1606億円で、調整後営業利益は887億円、調整後営業利益率は7.6%となっている。調整後営業利益率も年々高まっており、順調な業績を確保している。

 パナソニック エレクトリックワークス 代表取締役 社長執行役員 CEOの大瀧清氏は「売り上げ成長とともに、限界利益率を拡大する取り組みを進めてきた。ヘッドカウントコントロールにより固定費を維持し、1人当たりの生産性を高める取り組みを進めてきた。また、価格の合理化や部材の標準化など、できることを面で愚直に取り組んできた成果が出ている。パナソニックグループ全体で2028年度に調整後営業利益率10%以上という中期目標があるが、それに恥じない内容にする」と述べる。

photo パナソニック エレクトリックワークスの2025年度の業績と調整後営業利益の推移[クリックで拡大] 出所:パナソニック エレクトリックワークス

インド市場での売り上げを2030年度までに2倍に

 さらに、2030年度に向けて大きく成長を期待するのがインド市場だ。「国内市場については価値の拡大による収益性強化を重視し、海外はインドを軸に成長を加速させる」(大瀧氏)。販売網と供給力、商品力の強化により、もともとの強みである市販電材を強化するとともに新たな市場ポジションの確立に取り組む。

 市販電材では、現在も高いシェアを握る配線器具でさらなる販売拡大を目指すとともにクロスセルの拡大を推進する。さらにライティングを次の柱として販売拡大を目指す。また、南部地域の営業体制強化も進める。さらに件名(プロジェクト)提案の強化にも取り組み、提案商材の拡大と地方の主要ディベロッパーとの関係強化に取り組む。また、非連続な成長として、M&Aなどによる販路や商材の拡大にも取り組む計画だ。

 大瀧氏は「インドは人口成長のポテンシャルが高く、一人当たりの銅の消費量(経済発展の指標)を見ても、中国の10分の1程度でまだまだ成長余力が大きい。そういう視点から見てもしっかり伸ばしていきたい」と語っている。

photo パナソニック エレクトリックワークスのインド市場における基本戦略[クリックで拡大] 出所:パナソニック エレクトリックワークス

 供給力については、現地工場の改善や技術支援により、スマートファクトリー化を進めており、IoT(モノのインターネット)による稼働状態の一元監視や自動倉庫の導入などを行っている。「最先端工場に生まれ変わることができた。今では現地で自律的に改善し、成長する姿に変わってきている」と大瀧氏は説明する。

photo インドの生産能力強化の取り組み[クリックで拡大] 出所:パナソニック エレクトリックワークス

 さらにインド市場での浸透力を強化するため、パナソニック エレクトリックワークスとして初めてのインドでの電材総合体験型展示会を開催する。会期は2027年1月21〜22日で、デリーで行う予定だとしている。「従来も製品を並べた展示会はやっていたが、製品ベースではなく社会課題からそれに関連する製品やソリューションを伝えるストーリーで行うのは初めてのことで、挑戦的な取り組みだ。ブランド力向上を狙う」(大瀧氏)。

photo インドでパナソニックとして初めての社会課題起点の展示会を開催[クリックで拡大] 出所:パナソニック エレクトリックワークス
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