社内論理よりも顧客を第一に考える企業へ ニデックの「再生」に向けた事業施策:品質不正問題(1/2 ページ)

ニデックは、同社グループの生産拠点や開発拠点を対象とした「品質総点検」で確認された品質不正の疑いに関して、外部専門家で構成される調査委員会から受領した調査結果の内容と、今後の事業方針について説明した。本稿では、ニデックによる事業再生に向けた施策/方針について紹介する。

» 2026年09月25日 06時30分 公開
[坪田澪樹,MONOist]

 ニデックは2026年9月4日、東京都内とオンラインで会見を開き、同社グループの生産拠点や開発拠点を対象とした「品質総点検」で確認された品質不正の疑いに関して、外部専門家で構成される調査委員会から受領した調査報告書に基づく調査結果の内容と、今後の事業方針について説明した。本稿では、ニデックによる事業再生に向けた施策/方針について紹介する。

ニデックは顧客を第一に考える企業を目指し変革を推進

ニデックの岸田光哉氏

 会見の冒頭でニデック 代表取締役社長執行役員 最高経営責任者の岸田光哉氏は「調査の結果、製造業の根幹である品質保証において、ニデックグループの複数のBU(ビジネスユニット)で不適切行為が確認されたことを極めて重く受け止めている。会計不正問題に続き、お取引先の皆さま、株主/投資家/市場関係者の皆さま、そして広く社会の皆さまに多大なる心配と迷惑を掛けていることを、心より深くおわびしたい」と謝罪した。

 ニデックは2025年10月30日に設置した「ニデック再生委員会」による内部管理体制の改善の一環として、同社グループの生産拠点や開発拠点を対象とした品質総点検を2026年1月8日から実施した。総点検を進める中で、同社グループの複数の拠点において、品質にかかわる不適切行為と産地表示などにかかわる不適切行為の疑いが確認された。これを受けて、同社は同年5月13日に、外部専門家で構成される調査委員会を設置し、同年9月2日まで調査を実施した。

これまでの経緯と調査方法の概要[クリックで拡大] 出所:ニデック

 判明した事案について、確認できたものから対象となる顧客への説明/協議を順次進めている。同社による現時点の技術/品質検証では、製品の安全性に影響する事象は確認されていないという。個別の事案対応と併せて、本社CXO対応の下、全社横断で品質管理の在り方を見直し、改善を進めている。岸田氏は「業績への影響額については過年度決算の訂正作業と合わせて精査中であり、2026年9月30日の決算会見にて発表を予定している。当社は『必ず正しくやる企業』に生まれ変わるために、全社を挙げて風土/制度/プロセスの抜本的な改善を推進する」と説明する。

 なお、製品の機能について、顧客と協議を続けている案件が2件存在している。これらの案件に対しては今後も真摯(しんし)な協議を続け、適切な対応を進める方針だ。また、今後開示が必要な該当事案が発生した場合も速やかな対応を進めるという。

 岸田氏は「社内論理よりも顧客を第一に考えてモノづくりへの誇りを持ち、品質を最優先して運営する体制に向けて抜本的な意識改革にコミットし、そこに向けて動き始めているということをご報告したい。会計事案以降、自発的に品質の調査を始めた中で多くのことが明らかになり、今回の調査委員会の調査結果によってその全体像を確認するような形となった。会計と品質について、それぞれに必要な仕組みや制度、プロセスを導入し、適切に区別をして取り組みを進める」と強調する。

調査結果を踏まえた変革への決意[クリックで拡大] 出所:ニデック
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