エン・ジャパンが人事担当者269人を対象にした調査を発表。2014年7月1日に施行された改正「男女雇用機会均等法」に対する、各企業の取り組みについて伝えている。
2014年7月1日に施行された改正「男女雇用機会均等法」を受け、積極的に対応したい事項は「セクシャルハラスメント指針の改正」――。エン・ジャパンが2014年7月24日に発表した「男女雇用機会均等法の改正」についての人事担当者向けアンケート調査の結果で明らかになった。
男女雇用機会均等法の改正について、「対応している(したことがある)」「今後対応を予定している」企業は合わせて38%。「対応していない(したことがない)」(44%)を下回る結果となった。
どうして対応していないのかを尋ねると、「当面該当するような事項が見当たらないため」(46%)、「既に実施済み」(14%)などの他、「内容を把握していない」という回答も6割に上った。
それでは、対応を考えている企業は、どのような取り組みを考えているのだろうか。同調査によると、本人に自覚なく行っていることが多いという「セクシャルハラスメント指針の改正」(38%)が最も多かった。他にも「間接差別の措置範囲変更」(32%)、「性差別指針の改正」(26%)が挙げられた。
「コース等別雇用管理指針の制定」については、「積極的に取り組みたい」という回答が17%だったのに対して、30%の人事担当者が「積極的に対応しづらい事項」だと答えている。難しい理由としては、「総合職で採用、転勤有りとした場合、まだ問題が残されていると思われるため」「弊社は製造業で、肉体的に女性には困難な職種が多く存在することもあり、現実的には性別による区別や差が出てしまうケースもあるため、指針として明確化するには抵抗がある」などの声があった。
エン・ジャパンは、同項目が合理的な理由があれば、制約条件が認められていることを挙げ、「法改正について、より一層の理解促進が必要」と結論付けた。
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