国土交通省は型式指定申請で不正行為を行っていたトヨタ自動車に対する立ち入り検査の結果、新たに7車種の不正を認定するとともに、是正命令を発出した。
国土交通省は2024年7月31日、型式指定申請で不正行為を行っていたトヨタ自動車に対する立ち入り検査の結果、新たに7車種の不正を認定するとともに、是正命令を発出したと発表した。トヨタ自動車は2024年7月5日に7車種で不正があったことを報告していたが、このうち2車種で正しく事実関係が報告されていないことも確認したという。
トヨタ自動車に対する是正命令では、1カ月以内に再発防止策を報告し、その後は四半期ごとに再発防止策の実施状況を報告するよう求めた。
トヨタ自動車が7月5日に不正を報告した7車種は、基準適合性の確認を行い、全てが基準に適合していることを確認。現行生産車3車種の出荷停止指示を解除した。「カローラ フィールダー/アクシオ」「ヤリス クロス」は2024年9月初めから生産を再開する。
また、立ち入り検査などで追加で不正行為が判明した7車種のうち、現行生産車1車種も基準に適合していることを確かめた。当該モデルは「ノア・ヴォクシー」で、2024年7月29日から出荷を停止していたが、準備ができ次第出荷を再開する。トヨタ自動車は、今回追加で不正行為が判明したモデルのユーザーが直ちに使用をやめる必要はないとしている。
新たに不正が認定された7車種のうち6車種は海外向け。現行生産車が4車種含まれている。国土交通省は海外当局に通知し、基準適合性を確認するよう要請した。
トヨタ自動車は社内調査の結果、現場と経営の両方に型式指定申請の不正行為の原因があったと発表した。現場での原因としては、認証申請に必要な書類を作成する際の社内の運用ルールが不明確だったこと、認証業務における必要なリソースの明確化と管理が不十分であったこと、認証業務の重要性に対する認識が不足していたことを挙げた。経営陣や幹部も認証業務全体に対する理解と関与が不十分だったとしている。
今後、正しい認証業務を実施するための仕組みや体制に見直すとともに、認証プロセスの責任と権限を明確化し、基盤の整備を進めるという。
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