自動運転スタートアップのティアフォーが上場、車載半導体のオープン化も視野に自動運転技術(1/2 ページ)

自動運転技術スタートアップのティアフォーが東京証券取引所グロース市場に上場した。同社の競争優位性は、自動運転向けオープンソースソフトウェア「Autoware」を基盤とする事業展開にある。中長期の方向性では、車載半導体の設計のオープン化も視野に入れている。

» 2026年07月23日 08時00分 公開
[朴尚洙MONOist]
ティアフォーの加藤真平氏 ティアフォーの加藤真平氏

 自動運転技術スタートアップのティアフォーは2026年7月22日、東京証券取引所グロース市場に上場したと発表した。1株当たりの公募価格1050円に対して1009円の初値が付き、高値1081円、安値896円で推移した後、取引終了時は1015円となり、時価総額は644億7700万円となった。初日の出来高は1955万8000株、売買代金は195億9929万5000円を記録した。

 同社は同日午後の取引終了後に東京証券取引所内で会見を行った。代表取締役CEOの加藤真平氏は、初値が公募価格を下回ったことについて「これがマーケットの評価ということを真摯(しんし)に受け止めたい。当社のようなディープテック企業は、事業が安定している以上に成長していくことが重要だ。透明性を持って情報発信を行うことで信頼を得て、マーケットからの評価を高めていきたい」と語る。

 ティアフォーは、名古屋大学で自動運転技術を研究開発していた加藤氏が2015年12月に創業したスタートアップ企業だ。同年8月に加藤氏が公開した自動運転向けオープンソースソフトウェア「Autoware」を基盤に、商用展開が可能な自動運転レベル4を実現する「TIER IVプラットフォーム」の提供や、自動運転車両の共同開発などの事業を展開してきた。

ティアフォーの事業概要 ティアフォーの事業概要[クリックで拡大] 出所:ティアフォー

 ティアフォーの2025年9月期の売上高は64億1000万円。2022年9月期からの年平均成長率は75%を記録しており、2026年9月期の売上高も前年度比31%増の84億円を予想している。

 同社の事業は3つある。1つ目は、公共交通事業者などにティアフォー製の自動運転車両を提供するモビリティサービス事業だ。2つ目は、自動車メーカーなど向けに自動運転システムの開発を支援するデベロップメントサービス事業。3つ目は、自動運転システムの開発キットやツールをエコシステムパートナーを通じて販売するソリューションサービス事業である。

ティアフォーの3つの事業 ティアフォーの3つの事業[クリックで拡大] 出所:ティアフォー

 2025年9月期の売上高64億1000万円のうち、モビリティサービス事業が22億6000万円、デベロップメントサービス事業が13億3000万円、ソリューションサービスが28億1000万円という内訳になっている。加藤氏は「今後、自動車メーカーなどが自動運転システム搭載車の量産を開始すればデベロップメントサービス事業の成長が期待できる」と説明する。

今後の伸びが期待されるデベロップメントサービス事業 今後の伸びが期待されるデベロップメントサービス事業[クリックで拡大] 出所:ティアフォー
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