国土交通省は2023年度のリコール届け出件数と対象台数の速報値を発表した。
国土交通省は2024年4月23日、2023年度のリコール届け出件数と対象台数の速報値を発表した。
国産車の総届け出件数は前年度比3件増の169件、総対象台数は762万8040台(前年度比360万3430台増)だった。輸入車の総届け出件数は前年度比37件減の180件で、総対象台数は47万6177台(前年度比14万8646台減)で減少した。
2023年度に対象台数が多かったリコール届け出の上位3件についても発表した。最も台数が多かったのは、燃料ポンプのインペラがケースと接触して作動不良となりエンストする恐れがあるとして、ホンダの計25車種113万8046台が対象となったリコールだ。
次いで対象台数が多かったのはトヨタ自動車の「ヤリス」など3車種の79万329台で(2024年1月31日届け出)、前輪ロアアームのボールジョイント取り付け部が融雪剤への耐久性が不十分なため脱落して走行不能となる恐れがあると届け出た。前輪ロアアームのボールジョイント取り付け部に関しては、製造が不適切なため亀裂が進展して脱落し、走行安定性を損なう恐れがあるとして、トヨタ自動車は2023年6月23日にもヤリスなど3車種で59万4140件のリコールを届け出ている。
型式認証試験の不正行為を第三者委員会が調査する中で明らかになった、ダイハツ工業「キャスト」(トヨタ向け「ピクシスジョイ」)の不具合もユーザーの注目を集めた。第三者委員会の下で技術検証や実車試験を行う中で、衝突後に全てのドアが閉まって開放できなくなる現象が確認されたことがきっかけだ。
運転席のドアで側面衝突時におけるドアロック作動の検証が不十分であったため、衝突時にパワードアロックが作動する場合があり、全てのドアが施錠されて乗員の救出に時間を要する恐れがあるとし、合計32万2740台を対象に運転席側のドアロックを対策品と交換し、取扱説明書に記載のあるキーの操作方法を修正する措置をとる。
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