2023年の仕事満足度ランキング、総合1位は「データサイエンティスト」：キャリアニュース

転職サービス「doda」が「仕事満足度ランキング2023」を発表した。「仕事満足度ランキング総合」の平均点は、「普通」に該当する59.8点で、最も満足度が高い職種は「データサイエンティスト」だった。

[MONOist]

　パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」は2023年12月11日、「仕事満足度ランキング2023」を発表した。

　同調査は、20〜59歳の男女1万5000人を対象とした。満足度を100点満点とし、現在就いている職種について「総合」「仕事内容」「給与、待遇」「労働時間（残業、休日など）」「職場環境（社風、周囲の社員など）」の5つの指標別に回答してもらい、その結果をまとめている。

　「2023年の仕事満足度ランキング総合」の平均点は「59.8点」だった。この点数は目安で言うと「普通」（40〜59点）に該当し、前回の2022年調査から0.4ポイント下がっている。

　また、満足度が最も高かった指標は「労働時間」で、最も低いのは「給与、待遇」だった。調査を開始した2013年以来、「労働時間」が高スコア、「給与、待遇」が低スコアという傾向は続いている。

　詳しく見ると、「仕事内容」は「やや満足」（62.2点、前回比−0.3ポイント）、「給与、待遇」は「普通」（54.4点、同−0.2ポイント）、「労働時間」は「やや満足」（66.3点、同−0.5ポイント）、「職場環境」は「やや満足」（61.3点、同−0.6ポイント）となっている。前回よりも総じて点数が下落している。

　「労働時間」と「職場環境」は、特に減少幅が大きかった。これらの満足度が高いビジネスパーソンのコメントを見ると、「裁量範囲の広さ」「リモートワーク、フレックス制度など働く場所、時間の自由度」についての言及が多く、労働時間や働き方の自由さが満足度の高さにつながっているようだ。

自分に合った働き方ができる「データサイエンティスト」が1位に

　「仕事満足度ランキング2023」トップ5の職種は、1位「データサイエンティスト」（69.3点）、2位「財務」（67.7点）、3位「ITコンサルタント（アプリ）」（67.1点）、4位「プリセールス」（66.7点）、5位「研究開発、R＆D（IT、通信）」（66.6点）だった。

「仕事満足度ランキング2023」総合トップ10 出所：リクルート

「仕事満足度ランキング2023」総合11〜20位 出所：リクルート

　総合1位の「データサイエンティスト」は、主にビッグデータを解析することで経営に役立つ情報を抽出し、ヒントとなる新しい事象を発見する仕事で、69.3点を獲得した。「職場環境」が1位、「労働時間」が6位で、どちらも70点を超えている。「仕事内容」も7位に入り、69.4点だった。リモートワークやフレックスタイムなど自分に合った働き方が選びやすいこと、人間関係に満足している人が多いことが1位につながったと考えられる。

　2位の「財務」を見ると、「給与、待遇」が1位、「仕事内容」が2位、「労働時間」と「職場環境」が4位と、各指標が上位に入っている。

　3位の「ITコンサルタント（アプリ）」は、「給与、待遇」が4位にランクイン。「仕事内容」「労働時間」「職場環境」は10位以内に入らなかったが、どの指標も68点台で総じて平均点が高かった。「データサイエンティスト」と同様、在宅勤務ができることなど、働き方の多様性、自由さから「就いて良かった」という声も多く寄せられている。

　上位20位までを職種分類で見ると、最も多かったのは「IT、通信系エンジニア」と「企画、管理」で、ともに5職種がランクインしている。次いで「建築、土木系エンジニア」の4職種となった。これらの職種は共通して、自由な働き方ができること、働く場所が選べることが満足ポイントとして挙がっていた。専門職としての知識、経験を生かし、裁量を持って働けることが満足度の高さにつながっているという意見も多かった。