日立産機システムは、キャリア通信網対応の産業用無線ルーター「CPTrans-MEW」を2020年12月より販売開始する。産業用設備や機器をキャリア通信網に接続することで、稼働情報をクラウドを介して遠隔監視できる。
日立産機システムは2020年11月2日、キャリア通信網(LTE通信)対応の産業用無線ルーター「CPTrans-MEW(シーピートランス-エムイーダブリュー)」を同年12月より販売開始すると発表した。LTE通信はNTTドコモ、KDDI回線に対応し、最大送信速度は下りが150Mbps、上りが50Mbps(理論最大値)だ。
産業用無線ルーターは、産業用設備や機器をキャリア通信網に接続することで、稼働情報をクラウドを介し遠隔監視できる。アンテナ内蔵のCPTrans-MEWはコンパクトボディーで、装置のIoT(モノのインターネット)化に貢献する。
本体は、産業機械や鉄道車両用などの設計ノウハウを生かした耐振動性と、-20~+60℃の使用温度範囲により、厳しい使用条件が求められる産業現場の装置や機械への組み込みに適している。また、サイズ60×125mm、質量85gと小型、軽量で、電源DC5~24V対応のため、既設の装置や機械の狭小なスペース、フォークリフトや工事車両などの移動する機械にも容易に設置できる。
装置や機械側の通信インタフェースは、有線Ethernetと無線LANに対応。PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラー)や、機器、センサー、タブレット端末などとのフレキシブルな接続が可能だ。
工場のITインフラを介さず、さまざまな機器を安全なLTE通信網でつなげることで、設備の遠隔監視や保守、緊急時のメール配信、電子掲示板のコンテンツ配信、移動体の位置情報の管理などが可能で、工場だけでなく、仮設や移動する現場など幅広い用途で活用できる。
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