ヤクモは、工場設備機械による振動トラブルを解決する新型アクティブ制振装置「YAMD-0600」を開発した。これまでの10分の1のサイズで従来品の同等以上の振動抑制効果を発揮し、作業員に快適な作業空間を提供する。
ヤクモは2020年2月5日、新型アクティブ制振装置「YAMD-0600」を発表した。工場設備機械による振動トラブルを解決する。
YAMD-0600は、265×600×1280mmのコンパクトなサイズに可動マス600kgを搭載する。また、ACサーボモーターとボールねじで構成された3000Nの大推力アクチュエーターを採用し、これまでの10分の1のサイズで、従来品の同等以上の振動抑制効果を発揮する。
設備機械の振動を抑えつつ、機械が本来の性能を発揮できるよう、従来はパッシブ制振装置であるTMD(チューンドマスダンパー)が用いられてきた。しかし、TMDは可動マスが大きいため、必要なスペースが確保できず、導入が困難な場合があった。
アクティブ制振装置AMD(アクティブマスダンパー)はTMDよりも小さな可動マスで、大きな振動抑制効果を得られる。AMDの新型であるYAMD-0600は、設置場所に合わせて形状をカスタマイズすれば、配線や配管用のスペースを確保して、設備機械と一体配置できる。1つの制御盤で4台のYAMD-0600を同時に制御できるため、省スペース化に加えコストも抑えられる。
近年の工場設備機械の大出力化、高速化に伴い、機械から発生する振動も大きくなっている。その振動によって工場の床が揺れ、振動許容値を定めたISO1632/2の環境係数を上回るほど、現場の環境が悪化してしまうことがある。YAMD-0600は、作業場の基準となる環境係数8以下を達成し、作業員に快適な作業空間を提供する。
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