パトライトは「IIFES 2025」において、新たに「におい」の測定ソリューションを紹介した。周辺情報を活用した情報収集と報知に関するソリューションへカバー範囲を広げる。
パトライトは「IIFES 2025」(2025年11月19〜21日、東京ビッグサイト)において、新たに「におい」の測定ソリューションを紹介した。従来の積層信号灯による機械の稼働情報の収集と管理に加え、周辺情報を活用した情報収集と報知に関するソリューションへカバー範囲を広げる。
パトライトは産業機器に搭載されている表示灯や積層信号灯で高いシェアを持つ。その強みを生かし、これらの信号灯に後付けし稼働情報を無線通信で収集するソリューション「AirGRID」シリーズなどを展開している。これにより、機械の稼働情報などを遠隔環境で簡単に収集するソリューション型の事業を拡大している。
今回のIIFESではさらに、これらの土台を生かし、信号灯情報だけでなく周辺情報の収集を組み合わせた新たな価値として、「においの見える化」ソリューションを紹介した。コアと協業し、同社のにおいセンサー「Cagou‐W」を組み合わせることで、空気中の揮発性有機化合物(VOC)や、アンモニアなどを測定し、記録できる。また、測定データを簡易分析し、閾値を超えた場合にアラートを飛ばし、現場の信号灯で報知することなども可能だ。
パトライト グローバルマーケティング本部 カスタマープロモーション部 部長の武上克巳氏は「人手不足が進む中で、保全業務などについても省力化が強く求められている。パトライトでは以前からセンシングと組み合わせることで音と光で報知する役割を担ってきたが、さらにそのカバー領域を広げていく。その1つの取り組みが今回のにおいだ。プロセス産業などでは、においをはじめとするガスの検知が必要になる場面も多く、ニーズはあると見ている」と述べている。
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特定のにおいを高感度に検知する、小型かつ低コストなセンサーCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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