パトライトは、「第3回スマート工場EXPO」において、信号灯だけで簡単に機器の情報を無線で収集することができる「AirGRID」の進化版を紹介。接点入力シリアル通信ユニットと送信機を新たに用意し、信号灯だけで作業トレースや保全指示などに使うソリューションを紹介した。
パトライトは、「第3回スマート工場EXPO」(2019年1月16〜18日、東京ビッグサイト)において、信号灯だけで簡単に機器の情報を無線で収集することができる「AirGRID」の進化版を紹介。接点入力シリアル通信ユニットと送信機を新たに用意し、信号灯だけで作業トレースや保全指示などに使うソリューションを紹介した。
パトライトの「AirGRID」は、工場内に設置されている信号灯に設置するだけで、信号灯がどういうステータスにあるかというのを無線で送ることができ、機器の稼働状況を把握できるというものだ。機器そのものの稼働状況を直接取るのではなく、「機器の稼働状況を示す信号灯の情報を見れば、最低限の稼働状況は集められる」という発想の転換で生まれた製品であることが特徴だ。
2011年に製品化をした段階ではそれほど反応はなかったというが、スマートファクトリー化やIoT(モノのインターネット)活用などへの関心が高まり始めた2015年頃から販売が急増。「一時は製品の納入待ちが発生する状況も生まれた」(パトライトブース説明員)という。
これらの好調を受け、同社ではさらにAirGRIDの進化に取り組んだ。今回は新製品として作業の中身や作業者の情報などを簡単に取得できる接点入力シリアル通信ユニットを開発し参考出品した。
同ユニットは、積層信号灯の下に組み込んで設置する。RS-232C通信仕様のポートが用意されており、バーコードリーダーやRFIDリーダーなどが接続可能となる。これにより、作業者の情報や、製造している製品の情報などを簡単に記録することが可能となる。
これらの記録を収集することで作業改善やトレーサビリティーなどに活用することが可能となる。さらにパラレルI/F 8点入力に対応し、エラーコードなどの情報を取得できるようになったため、停止要因分析などにも活用できる。
ソフトウェアパートナーとして連携する東海ソフトや東洋ビジネスエンジニアリングなどのソフトウェアを活用することで、作業状況の見える化や分析などを行うことが可能となる。生産計画と照らし合わせて、各生産ラインのギャップなどを分かりやすく示すことなども可能だ。
一方でこれらの信号灯に向けた情報発信なども可能とした。「機器の停止が起きた際に保全員はどの機器に向かえば良いのか分からなくなる場合がある。優先的に向かうべき機器の信号灯の点灯方法を変化させるなど、保全指示などに活用できる」(ブース説明員)とする。
新たな接点入力ユニットと送信ユニットは、今回の展示会では参考出品だったが、製品化については2019年夏頃を予定しているとしている。
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