ヤマハ発動機は、ロータリーヘッドによる1ヘッドソリューションで高速性と汎用性を両立したプレミアムモジュラー「Σ-G5S II」を2018年4月1日に発売する。従来機比で約20%アップとなる9万CPHの搭載能力を持つ。
ヤマハ発動機は2018年1月11日、ロータリーヘッドによる1ヘッドソリューションで高速性と汎用性を両立したプレミアムモジュラー「Σ-G5S II」を同年4月1日に発売すると発表した。発売から1年で270台の販売を目指す。
Σ-G5S IIでは、2種の新型ヘッド「高速汎用ヘッド」と「多機能ヘッド」を採用。高速汎用ヘッドのノズル数は15本で、ダイレクトドライブモーターの高出力化を図った。これにより、1ヘッドあたりの搭載能力4万5000CPH、2ビーム高速汎用ヘッド×2における搭載能力9万CPHを達成。従来機「Σ-G5S」と比べて搭載能力を約20%高めた。また、0201(0.25×0.125mm)超小型チップ部品から、44mm角、高さ12.7mmの部品まで対応可能な汎用性を備える。ブラシレススリップリングや高剛性カップリングなどの重要な部品も長寿命化した。
多機能ヘッドでは、ノズル数を3本に増やしフレームの剛性を高めた。これにより、従来機比で約20%アップとなる、1ヘッドあたりの搭載能力1万800CPHを達成。1005(1.0×0.5mm)から72mm角、高さ25.4mmまでの部品や150×26mmまでのコネクターなどの大型・異形部品に対応する。
従来は吸着から部品認識まで検出していた部品保持状態を、装着直前にまで拡張。高速汎用ヘッドでは、サイドビュー認識カメラにより吸着から認識までに加え、3つのモード(基板上到着時、装着動作中、装着直前)から検出タイミングを選択できる。多機能ヘッドでは、部品認識後、装着直前までの区間をノズルの流量で検出する。
また、搬送シーケンスの改善により、基板搬送時間を2.0秒から1.8秒へと短縮した。 実装エリア手前のバッファー可能スペースを従来の280mmから410mmへと拡大。搬送時間が従来機比で最大55%向上した。
さらに、ケーブル位置を変更するなど、ビーム駆動時の左右のモーターに加わる負荷のバランス化を図り、モーターの発熱を抑制した。装置のゆがみや振動を低減かつ、冷却能力を向上し、装置内の温度上昇量も低減した。加えて、ノズル、テープフィーダー、台車、ノズルストッカ交換部など、Σ-G5Sの主要オプションに対する互換性を確保した。
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