鍛造品開発用サーボ式プレスライン完成、IoTで開発期間短縮へ工場ニュース

愛知製鋼は、愛知県東海市にある実験工場内に鍛造品開発用サーボ式プレスラインを完成した。HV、PHVなど自動車の電動化による機構変化を見据え、鍛造技術開発を進める。

» 2017年07月26日 07時00分 公開
[MONOist]

 愛知製鋼は2017年7月12日、愛知県東海市にある実験工場内に、鍛造品開発用サーボ式プレスラインを完成した。HV(ハイブリッド自動車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車)など自動車の電動化による機構変化を見据え、鍛造技術開発を進める。

 投資額は6億円で、設備構成は鍛造用1200トンサーボ式プレス、高周波加熱炉、付帯設備となる。生産品目は研究開発、試作用の鍛造品だ。

 同社は、材料設計から鋼材、鍛造、部品プロセス技術までを一貫して行う技術「鍛鋼一貫」での鍛造品開発を進めており、ネットシェイプ(鍛造品を製品により近い形状にする)で小型、軽量化に取り組んできた。今回新たに、次世代車における部品の高機能化ニーズを受け、鍛造品開発用サーボ式プレスライン導入に踏み切った。

 サーボ式プレスは、熱間鍛造の分野においては新しい技術だ。成型速度を自在に変化させることで、従来の熱間鍛造では対応できない複雑な形状に対応する。また、サーボ式プレスに複動成形機構を内蔵し、それらの利点を生かした新製品や新工法を開発。同社はさらに、さまざまな製造データの記録、活用にIoT(モノのインターネット)技術を用いて開発期間の短縮を図るとしている。

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