三菱電機は、真空バルブと真空遮断器を生産する新工場の建設を発表した。これまで分散していた工場を集約し、部品加工から出荷まで一貫して製造することで生産性を向上させ、今後見込まれる需要拡大に備える。
三菱電機は2017年3月2日、香川県丸亀市の受配電システム製作所に、真空バルブ/真空遮断器を生産する新工場を建設すると発表した。延床面積約1万4200m2の建屋は2018年1月に完成し、同年7月から本格稼働する予定だ。真空バルブ単品と真空遮断器で、2025年までに120億円以上の売り上げを目指す。
新工場では、これまで分散していた真空バルブ生産工場と真空遮断器組み立て工場を集約し、部品加工から出荷まで一貫して製造することで生産性を上げる。
また、IoT(モノのインターネット)などを活用した「e-F@ctoryコンセプト」を取り入れ、受注から組み立て、出荷までの生産情報を一元化する。これにより、高品質製品の生産効率化や納期の短縮を図る。
環境への配慮、省エネ対策も計画されている。LED照明や空調機、変圧器など高効率機器を採用し、200kWの太陽光発電を導入(将来的に600kWまで拡張予定)。さらに、めっき系埋設ピットの二重化などにより、CO2の排出量を年間約280トン削減する。
真空バルブ/真空遮断器の市場は、再生エネルギー関連設備や電力/鉄道/工場などの配電設備の更新などにより、今後、国内外での需要拡大が見込まれる。同社では、新工場建設で生産能力の確保と製品競争力の強化を図り、シェアの拡大ならびに海外での新規市場開拓を図るとしている。
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