高解像度カセッテ型デジタルX線撮影装置医療機器ニュース

コニカミノルタは、高解像度のカセッテ型デジタルX線撮影装置「AeroDR fine」を発表した。従来シリーズよりさらに低線量でのX線撮影が可能で、持ちやすさや堅牢性も向上している。

» 2016年12月22日 15時00分 公開
[MONOist]

 コニカミノルタは2016年11月28日、ワイヤレスタイプのカセッテ型デジタルX線撮影装置「AeroDR fine(エアロディーアール ファイン)」を発表した。同社のデジタルX線撮影装置「AeroDR」シリーズの中で上位モデルとなるもので、同年12月下旬に発売する予定。

 AeroDR fineは、センサーパネルの画素サイズを100μmにすることで、世界最高レベルの解像度を可能にした。例えば、手指骨画像などの微細構造を拡大表示する際に、従来よりも見やすい画像を得ることができる。

 また、低線量化をさらに進めた。従来のAeroDRシリーズでは、CR(Computed Radiography)の約半分のX線照射量で同等の画像を得られたが、AeroDR fineは

CRの38%のX線照射量で同等の高画質診断画像を得られる。患者の被ばくリスクが大幅に低減するため、保育器や小児用撮影台などでのX線撮影も可能となった。

 重量は2.6kgで、カセッテ背面には指が掛けられるようなへこみ部を設けた。これにより本体を片手でも保持でき、落下を防止すると同時に腕への負担も低減した。耐荷重性能は、点荷重で180kg、面荷重で400kgに対応。検査室のほか、救急医療や災害現場などでの使用にも耐える性能を備えた。

 シンチレーター(蛍光体)はヨウ化セシウムで、外形寸法は384×460×15mm。電源にはリチウムイオンキャパシタ(内蔵式)を採用しており、リチウムイオン二次電池に比べ安全性が高く、過充電、落下衝撃などによる発火の心配がない。

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photo サンプリングピッチの比較(左:従来、右:AeroDR fine)
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