東北大学は、1枚の眼底写真から個人の体の年齢を示す「網膜年齢」を推定するAIを開発した。推定年齢と実年齢の乖離が糖尿病や心疾患、脳卒中といった全身疾患と相関することも確認している。
東北大学は2026年4月21日、1枚の眼底写真から個人の体の年齢を示す「網膜年齢」を高精度に推定するAI(人工知能)を開発したと発表した。糖尿病、心疾患、脳卒中のある人では、網膜年齢と実年齢の差(網膜年齢ギャップ)が大きいことも示された。
網膜には、加齢に伴う変化が全身の他部位と同様に現れる。開発したAIは、健常者由来の5万595枚の眼底写真を学習データとして使用した。検証の結果、AIが推定した年齢と実年齢の差の絶対値を平均した平均誤差(MAE)は、内部検証で2.78歳、外部の独立した集団による検証で3.39歳となり、高い精度で網膜年齢を算出できることが実証された。
さらに、AIが算出した網膜年齢と実年齢の差を示す網膜年齢ギャップについても分析を実施した。その結果、糖尿病や心疾患、脳卒中を患う人では網膜年齢ギャップが有意に大きいことが判明した。これらの疾患を持つ人の網膜は、実年齢よりも高齢に見える傾向が定量的に確認されており、網膜の状態が全身の老化や健康状態を映し出すバイオマーカーとなり得ることが示唆されている。
眼底写真は健診や眼科診療において広く一般的に撮影されている。同技術により、採血を伴う追加の検査を必要とせず、既存の1枚の画像のみで全身の加齢状態を評価する補助指標を得ることが可能となる。
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