トレンドマイクロは報道陣向けに「IoT時代のホームネットワークに潜む脅威解説セミナー」を開催。スマート家電のサイバーセキュリティにおいて、ホームネットワークの入口であるルーターが狙われている現状について説明した。
トレンドマイクロは2016年11月7日、東京都内で会見を開き、「IoT時代のホームネットワークに潜む脅威解説セミナー」と題して、報道陣向けにスマート家電のサイバーセキュリティについて説明した。
IoT(モノのインターネット)では、さまざまなモノ=製品が通信機能を持ってインターネットにつながることになる。家電製品も、今後はIoT化の波に乗って「スマート家電」となり、さまざまなサービスを提供することが想定されている。
スマート家電を開発する上で大きな課題になってくるのがサイバーセキュリティだ。専門家が扱うB2B製品とは異なり、一般消費者が使うB2C製品であるスマート家電のセキュリティ対策はより一層重要になってくる。
そういった住宅内におけるスマート家電のコネクティビティを担うのは、PCやスマートフォンをインターネットと接続している、ルーターを中核としたホームネットワークである。トレンドマイクロ シニアスペシャリストの森本純氏は「国内ではブロードバンドの利用可能世帯数は5595万世帯で、利用可能世帯率は100%に達している。また、スマート家電の先駆けと言っていい、インターネット接続機能を持つデジタルテレビ(スマートテレビ)を、実際にインターネット接続している世帯も27.7%に上る。つまり、国内では、スマート家電を活用するためのホームネットワークの土台は既に整っている」と語る。
トレンドマイクロの調査によれば、ホームネットワークに接続される端末のうち、PCとスマートフォンで約60%を占める結果になっている。つまり、残りの約40%は、PCやスマートフォン以外のデバイスということだ、プリンタ、スマートテレビ、NAS、ゲーム機などが中心だが、DVDプレ−ヤーやWebカメラといった、従来とは異なるタイプのデバイスもホームネットワークに接続されている。
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