レドジク氏は、自身が担当している、ルノー日産のコネクテッドカーおよびモビリティサービスを開発する組織の体制についても説明した。ルノーで開発を進める約300人、日産自動車で開発を進める約300人に加えて、両社における開発能力を補完することを目的に、ルノー日産傘下の新たな開発チームとして2016年6月から約300人の専門技術者の採用を開始した。2017年末までに採用を完了する計画だ。
この開発チームは、ソフトウェア開発、クラウドエンジニアリング、データ分析、機械学習、システムアーキテクチャなどに携わることになる。東京の中目黒とフランス・パリのオペラ座近くに開発拠点を設け、それぞれに約150人が所属する。日産自動車の開発拠点と言えば神奈川県厚木市などにあるが、今回はIT関連人材の採用しやすくするとともに、ITコミュニティーの中核である渋谷や六本木、新宿とのアクセスが良いことから中目黒を選んだ。パリの拠点も同じ理由で選定した。「コネクテッドカーの開発を進めるのは1社だけではできない。さまざまなパートナーシップが必要だ。マイクロソフト以外との連携も増えていくだろう」(レドジク氏)という。
なお新たな開発チームの約300人には、2016年9月に買収したシルフェオ(Sylpheo)の約40人のメンバーも含まれている。
2017年末の時点では、コネクテッドカーおよびモビリティサービスを開発する組織の総人員は、ルノー日産の新チーム、ルノー、日産自動車を合わせて約1000人に達する見込みだ。
なお、2016年10月21日に、ルノー・日産アライアンスの一員となった三菱自動車については「三菱自動車側のコネクテッドカーに関する技術などを見定めている段階で、現時点では何も決まっていない。できれば互いの良い技術を活用できればと思う。将来的には、アライアンスのメンバーである以上、共通プラットフォームに加わることになるのではないか」(レドジク氏)としている。
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