高性能なアーク溶接用ケーブル内蔵ロボットを発売FAニュース

ダイヘンは、アーク溶接用ケーブル内蔵ロボット「FD-B6」を発売した。多様なニーズに応えるオールラウンダーロボットで、従来製品の2倍のケーブルをアームに内蔵でき、可搬質量は従来機の1.5倍。高速化やスリム・軽量化も図られている。

» 2016年09月15日 07時00分 公開
[MONOist]

 ダイヘンは2016年8月29日、アーク溶接用ケーブル内蔵ロボット「FD-B6」を発売した。

 溶接の高品質化や高速化が追求される中、高度な溶接法ではケーブル艤装が複雑化し、ロボットに装着したケーブルやホース類が干渉したり、引っ掛かったりすることが課題だった。また溶接機にセンサーを搭載するため可搬質量アップが求められる一方で、スリム化や軽量化の要望もあり、顧客のニーズは複合化していた。

 FD-B6は、従来製品の2倍のケーブルをアームに内蔵可能。シンクロフィード溶接などの高度な溶接においても全てのケーブルをアームに内蔵できるという。また、アーム後方のケーブルをなくしたことで、干渉のない溶接ができるようになった。

 可搬質量を従来機比1.5倍の6kgとし、センサー搭載による知能化にも対応している。また、各軸の動作速度を最大15%高め、タクトタイムの短縮に貢献する。

 さらに、アームを10%スリム化したため、高密度設置も可能に。手首モータをアームに内蔵することで、治具やワークとの干渉を回避し、狭い場所でも適切な溶接姿勢を維持できる。本体質量は145kgで、従来機比7%の軽量化に成功。天吊りや壁掛けシステムでの設備導入コストを削減するという。

 各種ケーブルやエアホースを内蔵し、さまざまな先端ツールに対応。IP64相当の防塵(じん)・防滴性能を備えている。アーク溶接に加え、ハンドリング用途にも向く。

 販売予定台数は年間5000台、メーカー希望価格は390万円(税別)となっている。

photo アーク溶接用ケーブル内蔵ロボット「FD-B6」

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