人材紹介会社集合サイト「ミドルの転職」が、妻の反対を理由に転職先の内定を辞退する「嫁ブロック」についての調査結果を発表。4人に1人が「嫁ブロック」を経験しており、そのうち約4割が「嫁ブロック」を理由に転職先の内定を辞退していた。
エン・ジャパンが運営する人材紹介会社集合サイト「ミドルの転職」は2016年4月27日、「嫁ブロック」についてのアンケート調査結果を発表した。「嫁ブロック」とは、妻の反対によって夫が転職や独立を諦めることだ。
調査対象は、同サイトの利用者で35歳以上の男性。そのうち256人から回答を得た。「嫁ブロック」をされたことがあるかを尋ねたところ、全体の24%が「嫁ブロックをされた経験がある」と回答。4人に1人が嫁ブロックを経験しているという結果になった。年代別では、経験があると答えたのは30代で16%、40代で30%、50代では19%だった。
次に、嫁ブロックをされた経験がある人を対象にその理由を聞くと、トップは「年収が下がる」で、全体の42%を占めた。続いて「有給休暇の取得率が低い」と「転職先の企業や業界に、あまり良い噂を聞かないから」が同率で26%だった。
年代別に見ると、30代で最も多かったのは「有給休暇の取得率が低い」(57%)。また、3割近くが「転職先の企業や業界にあまり良い噂を聞かないから」「年間休日日数が少ない」「残業が多そうだから」を挙げた。なお、40代・50代はどちらも「年収が下がる」が1位となっている。
続いて、嫁ブロックを理由に内定を辞退したことがあるかを尋ねたところ、全体の44%が「辞退した」と回答。家族の協力が得られない状態では仕事のパフォーマンスが落ちると考えた、冷静になってみると妻の言い分の方が理にかなっていると感じたといったコメントが寄せられた。
「(配偶者に)内定先を反対されて辞退したことをどう思われますか」という設問では、全体の63%が「辞退して良かったと思う」と回答した。「後悔している」と回答したのは19%で、配偶者を信じたことが良い結果につながっていると考えている人が多いようだ。「(よく調べたら)辞退した先が倒産寸前の状態になっていた」など、冷静な判断を促してくれたことに対して感謝しているというコメントもあった。
配偶者(パートナー)に転職を反対されないために、普段から心がけていることとしては、「普段から頻繁にコミュニケーションを取るようにしている」が全体の45%と最も多かった。次が「転職の状況を逐一、伝えている」で32%。嫁ブロックを受けないためには、普段から配偶者とコミュニケーションを取り、価値観や思いを知っておくことが重要だと言えそうだ。
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