製造工程を長時間記録・解析できる波形同期型ハイスピードカメラの新モデル:FAニュース
シナノケンシは、高速映像と波形データの同期記録による複合解析が可能な、波形同期型ハイスピードカメラの新モデル「PL3」を開発した。長い製造工程の動きを長時間記録して解析でき、高速でのデータ保存も可能になった。
シナノケンシは2015年11月16日、高速映像と波形データの同期記録による複合解析が可能な波形同期型ハイスピードカメラ「PLEXLOGGER(プレクスロガー)」の新モデル「PL3」を発表した。見えなかった瞬間を可視化したい、映像と波形データをより複合的に解析したいという開発・製造現場のニーズに応えて、本体機能を大幅に向上させた。
従来の機種(PL2)に比べ内部メモリへの記録時間が約2倍となり、また新しく搭載したSSDを用いた長時間記録モードでは最高10万fpsで1時間以上のデータ保存が可能となった。これにより、1回の工程にかかる時間が長い製造工程でも記録と解析が可能に。また、高速通信インタフェースのSATA.IIIに対応しており、データ保存も短縮される。
ノートPC並みのコンパクトサイズや軽重量(約1.9kg)は前モデルより継承。今回新たにキーストロークを改良した操作パネルを設計し、作業手袋を付けたままでも操作しやすくなった。高頻度で使う機能を専用キーに割り当てられるなど、利便性も向上している。
用途は、製品や機械の動作検証・評価、故障・不具合の解析、衝突安全試験、製品・材料の振動試験、人や生物の動作解析など。同社では従来の自動車、電子デバイス、OA機器向けなどに加えて、食品・飲料、医薬品などの業界にも市場を拡大していくという。
価格はオープンで、2016年1月に発売の予定だ。
PLEXLOGGER(プレクスロガー)PL3
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