さて、今回のジュネーブショーで大きなトピックスになったのが、「iPhone」を展開するアップルが旗を振る「CarPlay」なるもの。
これは「iPhone 5」、「iPhone 5c」、「iPhone 5s」に対応した車載システムで、専用のコードでクルマとつなげば車載システム側のディスプレイから操作を行えるというもの。ジュネーブショーでは、Volovo Cars(ボルボ)、メルセデス・ベンツ、そしてフェラーリが、このCarPlayを搭載した車両を展示しました。
各社いろいろ思惑があるみたいですけど、メルセデス・ベンツはグーグルおよびAndroidスマートフォンユーザーへの展開を示唆し、進化をにおわせる感じ。
逆にアップルとがっぷり四つに組んだ感があったのがフェラーリ。
ブースにも「Key Partners For Innovation(技術革新のための重要なパートナー)」と記し、その一番最初にアップルの名を入れる気合の入れようでした。
で、それってどんなもんよ? と見てみましたら、現状では「iPhoneを車載システムのディスプレイで操作できる」というレベルの機能にとどまっています。iPhoneに入っている音楽を楽しめたり、メッセージが送れたり、ナビゲーションを使えたり。音声認識の「Siri」も使用できます。が、もちろん英語ですから、今後ちゃんと日本語に対応してくれないと日本人には現実的ではないですよね。しかも同じ日本語でも方言っていう問題もある。
実はわれらがマツダも既に同様の独自システム「Mazda Connenct(マツダコネクト)」を「アクセラ」から導入していて、Facebookにつなげたり、メッセージを送れたり、投稿も読み上げられたりします。もちろん日本語ですし、ナビゲーションも使えます。
マツダの担当者は、「以前あったワープロという製品は、文字を入力/印刷するためのものでした。しかしPC時代になってから、文字の入力/印刷は多くの機能のうちの1つになりました。このことをマツダコネクトに当てはめれば、ワープロがナビゲーションに当たります。マツダコネクトにとって、ナビゲーションは多くの機能のうちの1つでしかないのです」と話していました。
Carplayの地図アプリへの考え方もおそらくそんなイメージ。う〜ん、各自動車メーカーがどんな反応を示して行くのか。そしてライバルのグーグルは? こちらも行方の気になるレースがスタートしました。
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