日々進歩している自動車技術は、その全てが自動車メーカー発というわけではない。自動車メーカーに部品を納めるサプライヤ発の技術も多くある。筆者の今井優杏氏がそのことを実感させられたのが、ドイツのZFが開発した9速ATだ。
いよいよ2014年も残すところあと数日となってきました。皆さんにとって今年はどんな1年でしたか?
2014年も自動車業界はいろいろありました。この連載でも少し触れた、Appleがクルマと連携する「CarPlay」が3月の「ジュネーブモーターショー2014」で大々的に発表されたのをはじめ(まあこの発表の後の展開は鳴りを潜めていますが)、メルセデス・ベンツが100km区間に渡り、自動運転の実証実験を成功させる(こっちはどんどん技術が市販車に落とし込まれていきそうです)など、クルマが未来に進んでいくための大きな飛躍の1年であったように感じます。
そうそう、記憶に新しいところではトヨタ自動車の「MIRAI」はじめ各社これから一斉にスタートしていく燃料電池車の市販化なんかも、未来に向けての新たな取り組みです。BMWの新たな環境負荷へのアプローチ「iシリーズ」なんていうのもありましたね。
しかし、先進技術がわれわれの生活レベルに落とし込まれてくるのにタイムラグはつきもの。実用に耐えられる耐久性・信頼性をテストする必要性から、製作ロットが少ないうちは価格が高いというお財布事情まで相まって、最高級のフラッグシップモデルだけではなく、その辺を歩いただけで未来を肌で感じられる日が来るには、いくら開発スピードが加速している昨今でももうちょっと時間がかかるかもしれません。
そこで2014年最後となる記事は、現在手に入る最新技術について書いておきたいなと思います。
それは、自動車メーカーに部品を提供するサプライヤ発の技術になります。2014年秋に、ドイツのサプライヤ・ZFが中国の上海で開催したアジアパシフィック市場向け国際試乗会では、いろいろと感じることがありました。
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