そんなZF、実は自動車分野だけでなく、風力発電や農機具なんかにも部品を展開しているのですが、近年、日本にR&Dセンターを建設する計画があることを明かしました。
現在建設のための場所を探している最中だ、ということで、土地さえ見つかれば実現は早そう。いよいよ日本メーカーとの取引が活発になるかもしれません。これは楽しみですね。
このように自動車における最新技術の粋は全てサプライヤにあり、と断言して問題ないです。もし本気で次世代の自動車に詳しくなりたければ、例えばモーターショーなどで超・地味なサプライヤブースに張り付くこと。そこで展示されていた技術が、次のモーターショーでは主流技術に昇華されているのを目の当たりにすることができるでしょう。
また、「人とくるまのテクノロジー展」などの、技術モノ展示会に出掛けるのもオススメ。個人的に「人くる展」は、相当見どころ満載でヨダレもの。しかも普段は製品を設計したり製作したりしているエンジニアさんたちがうようよいらっしゃる上に意外に来場者が少ないですから、直撃インタビューを心行くまで堪能できちゃいますよ。
そうそう、最後に余談ですが、試乗会では中国メーカーであるJMCの「Yusheng」というSUVに試乗させてもらいました。
ZFは中国向け商品として現地工場で6速ATを生産していて、その6HP、以前はグローバルで販売していましたが、現在は中国にしか展開されていないというある種貴重なモノ。その理由として、まだまだ中国メーカーのエンジン製造技術が未熟なため、6速AT以上の複雑な機構にマッチングさせるのは難しいからだと説明されました。
しかし、乗ると意外にイイんですよ! 足周りの解釈は「昔のセドリックか!」というくらいフワンフワンなんですけど(それが流行だそうな)、エンジンは気持ちよく回るし、もちろんZFのATが入ってますから加減速もスムーズ。感動しました。
このようにサプライヤから技術を買っていいクルマを作ろうとする自動車メーカーも中国には確かにあって、そう考えると中国の自動車メーカーの今後の成長は、案外急激なのかもしれないと、感慨深く思ったのでした。
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