マツダの新型「アクセラ」に採用されたガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」の改良版は、燃費が向上したものの、圧縮比は従来の14.0から13.0に低下している。しかし、同じSKYACTIV-G 2.0をベースに開発した、ガソリンと圧縮天然ガス(CNG)に対応する「SKYACTIV-CNG」は、オクタン価の高い天然ガスを効率よく燃焼できるよう、圧縮比は14.0に設定されている。
マツダは、「第43回東京モーターショー2013」(2013年11月20日〜12月1日、東京ビッグサイト)において、ガソリンと圧縮天然ガス(CNG)の両方を燃料として使用できるデュアルフューエル方式の新型エンジン「SKYACTIV-CNG」を搭載する「Mazda3 SKYACTIV-CNGコンセプト」を展示した。
SKYACTIV-CNGは、米国のシェールガス革命などによって供給量が増加している天然ガスを燃料として使用できるエンジンだ。排気量2.0l(リットル)のガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」をベースに、CNGを燃料として使用するためのシステムを追加している。具体的には、CNGをエンジンに噴射するCNGインジェクタ、CNGを高圧縮の状態でためておくCNGタンク、CNGタンクの高圧の天然ガスを減圧してエンジンに噴射できるようにするCNG圧力レギュレータ、CNG関連の制御を行うECU(電子制御ユニット)、CNGの給油口などである。
ベースエンジンとしてSKYACTIV-G 2.0を用いたのは高い圧縮比を特徴としているためだ。圧縮比が高ければ、オクタン価の高い天然ガスを効率よく燃焼させられる。その一方で、Mazda3 SKYACTIV-CNGコンセプトのベース車両である新型アクセラが採用したSKYACTIV-G 2.0の改良版は、圧縮比が従来の14.0から13.0に低下していた。
しかし、SKYACTIV-CNGのエンジンの圧縮比は14.0となっている。「改良したSKYACTIV-G 2.0は、仕向け地によっては圧縮比14.0に設定している。SKYACTIV-CNGの場合、何より天然ガスを効率よく燃焼させる必要があるので、圧縮比は14.0にした」(マツダの説明員)という。
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