川崎重工、衛生面に優れた医薬・医療向けアーム型ロボット2機種を発売ロボット開発

川崎重工業は、医薬・医療向けロボット「MC004N」と「MS005N」の2機種を2013年11月1日より発売すると発表した。

» 2013年10月29日 16時39分 公開
[八木沢篤,MONOist]
川崎重工業

 川崎重工業は2013年10月28日、医薬・医療向けロボット「MC004N」と「MS005N」の2機種を同年11月1日より発売すると発表した。

 今回発売されるロボット2機種は、医薬・医療現場における人的作業ミスや微生物の混入リスク、抗ガン剤などの高薬理活性医薬品の取り扱いによるばく露(医療従事者が細菌、ウイルス、有害薬品にさらされること)の排除を目的に開発された。MC004Nは、垂直多関節6軸ロボットで、アーム重量が25kgと軽量。一方のMS005Nは、垂直多関節7軸ロボットで、アームはオールステンレス構造となっており耐性に優れているのが特長である。

MC004NMS005N 医薬・医療向けロボット「MC004N」(左)と「MS005N」(右)

 アーム本体は凹凸が少なく、滑らかな表面と高い防水性能を兼ね備えている。また、洗浄しやすい形状と薬液耐性の高い表面処理を施すことで、クリーニング作業が容易となり汚染を防止することが可能。ISO規格でクラス5(米国FEDクラス100)の清浄度を実現し、医薬・医療業界の生産ラインで必要とされる衛生面において、優れたロボットだという。

 さらに、ツール用ケーブルをロボット先端フランジまで内蔵することが可能な構造(中空構造)となっており、他の周辺装置との干渉領域を最小限にできるため、狭い空間や周辺装置に載せて設置することが可能である。

 以下にMC004NとMS005Nの主な仕様をまとめる。

商品名 MC004N MS005N
発売日 2013年11月1日
国内販売価格(税別) 380万円 1500万円
年間販売予定台数 200台 50台
アーム形式 垂直多関節
動作自由度 6軸 7軸
最大リーチ 506mm 660mm
最大可搬質量 4kg 5kg
表1 「MC004N」と「MS005N」の主な仕様

ロボット開発の最前線

ロボット/ロボット開発コーナー
あらゆる技術の集大成といわれる「ロボット」をテーマに、産業、レスキュー、生活支援/介護分野などにおけるロボット開発の実情や、関連する要素技術、研究開発、ロボットコンテスト、ロボットビジネスの最新動向などをお届けする。

>>ロボット特集のTOPページはこちら


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.