富士通は、ビッグデータに関する製品やサービス群の体系化を行い「FUJITSU Big Data Initiative」として提案してきたが、今回新たにビッグデータ活用を提案する10種の課題解決メニューを策定した。
富士通は2013年10月28日、ビッグデータ活用に向けた10種のオファリング(課題解決テーマ、課題解決メニュー)を策定し提供を開始する。富士通では、ビッグデータ関連の製品やサービス群を体系化した「FUJITSU Big Data Initiative(富士通ビッグデータイニシアチブ)」を用意し、ビッグデータへの提案を進めてきたが、これらのオファリングを用意することで、顧客企業がビッグデータ活用の内容をよりイメージしやすくするのが狙いだ。
ビッグデータの活用は、利用方法とそれに対する効果がイメージしにくく、またその利用方法を検討するのに多くの時間がかかるケースが多い。そのため同社では、これまでに支援した顧客企業のビッグデータ活用に関する約200件のモデル事例の中から、特にニーズが高い10種のテーマ(オファリング)を策定。導入効果や実装モデルを具体的にイメージできるようにし、より早く具体的な検討を行えるようにすることが特徴だ。
具体的な10種のオファリングは以下の通り。
「故障予測による設備メンテナンス高度化」「工場のリアルタイムエネルギーマネジメント」「製造ラインのデータから頻発停止の発生予測を実現」「M2Mデータによる商品・サービスの高度化」など、製造業向けとしたオファリングを最も多く用意。また「需要予測の高度化によるSCM最適化」や「リアルタイム経営の実現」なども関連性が深く、さまざまな活用が想定される。
同社では2013年6月に「ビッグデータイニシアティブセンター」を設立しており、800人体制でビッグデータに関連する商談を行っているが、今回のオファリング提供に伴い、オファリングごとの提案チームとして200人を編成。提案から活用までを一気通貫で支援する体制を用意しているという。
また、同社は製造業支援ソリューションについて強化する発表を2013年10月23日に行った(関連記事:富士通、製造業支援を強化――3Dプリンタ試作やビッグデータ分析、製造受託も)が、その中でも「ものづくりビッグデータ分析」などビッグデータ関連ソリューションを積極的に提案していく姿勢を示している。
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