どんどん行くぜぃ! 次はよぉ、なんと半抜きも使わねぇで、ねじ1本で固定するスマートテクニックだぜぃ!
えっ、どうやって設計するんですか? 全く想像もできません。
僕も全く。これは、夏休み取って頭をリフレッシュするしかないな。うん。
は? 国木田さんは、この前、夏休みをどっかり取ったばかりじゃないですか。
てめぇの頭ん中は、まだ夏休みか、オイッ!! 隣国の設計者の業務形態を忘れたのか? ……「年俸制の業務指名制」だってことを。オメェ見てぇなぼんやりしたやつは、一生、業務指名は来ねぇぞ。CAEだけで飯くっているやつは、隣国では皆無だぁ!
国木田さんはきっと熱中症なんです。
あぁ、分かってら。仕事に熱中できねぇ、熱中症ってんだろ、あん? 違うかぁ? 夏休み野郎はほっといて次いくぞ、次〜っ!
これはすごいわ。「コロンブスのタマゴ」的というと甚さんに怒られてしまいそうだけど……。こちらのスマートテクニックの方が、半抜きよりも低コストですよね?
半抜きよりも安いかどうかはビミョ〜だぜぃ。なぜなら、板金部品が上下に曲げられているからよう、曲げ工程は「2回」となっちまうからなぁ?
こ、これは胸熱っ!!
ほんとかぁ? よし、これならどうだ! 図7を見ろ! これができれば、隣国の設計者同様に業務指名がくるぜぃ。
感激! これなら曲げ工程は、たったの1回ですね!
そうだ!その通りだ。さすがにエリカちゃんだ!
あれっ、これってもしかして……。
……パートツー。
ちゃかさないでくださいっ!! えっと、これは「切り起こし」ですね!
すんばらしいじゃねぇかい、エリカちゃん!
良君は、夏休み状態の頭を、早くなんとかしろーい!!
以下の記事はぜひ、何度も復習をお願いします。
>>甚さんの「バンバン板金設計でキャリアアップ」(9):たった1つの設計プロテクニック「切り起こし」
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次回は、「板金部品と樹脂部品の融合」について解説します。ご期待ください。また、お会いしましょう。
國井 良昌(くにい よしまさ)
技術士(機械部門:機械設計/設計工学)。日本技術士会 機械部会、埼玉県技術士。横浜国立大学 大学院工学研究院 非常勤講師。首都大学東京 大学院理工学研究科 非常勤講師。
1978年、横浜国立大学 工学部 機械工学科卒業。日立および、富士ゼロックスの高速レーザプリンタの設計に従事。富士ゼロックスでは、設計プロセス改革や設計審査長も務めた。1999年より、國井技術士設計事務所として、設計コンサルタント、セミナー講師、大学非常勤講師としても活躍中。「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で『即戦力』」(日刊工業新聞社)と「ついてきなぁ! 『設計書ワザ』で勝負する技術者となれ!」(日刊工業新聞社)をはじめとする多数の書籍を執筆。
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