さてエリカちゃんもきたことだし、今から、「板金設計のスマートテクニック」にへいるぞぉー。まずは、板金単体だけじゃなくてよぉ、板金同士の組み合わせテクニックだぁ。
図2は、回転止めをしながら、ねじ1本で板金部品を固定するテクニックです。回転止めには「半抜き」(ダボ、ハーフピアスともいう)を適用します。
なるほど、まさに“スマート”ですね。ねじ1本で固定できますね。しかし、図2の下部にあるように、ブレが生じますよね。
国木田さん、最近はスマートになりましたね。
でへ。
……。多分、こうすればブレは最小に押さえられますよね、甚さん。
さすがは、エリカちゃんだぁ。いつもいつも関心しちまうぜぃ。
ところで甚さん、半抜きってどのように設計すればいいんですか? 専門学校や板金の専門書には、「半抜き」の図しか掲載されていませんでした。
そうなんだよね。日本の教科書や専門書には具体的なアドバイスがないんだよなぁ。僕の教科書なんか、「半抜き」すらなかったですよ。今日、初めてその単語を知りました。
そうですよね。日本の教科書はすごく不親切。一方、お料理本は超親切ですよ。本で理解できない場合は、DVDやYouTubeの動画を見ながら勉強できるんですから。
「ゆーつべ」ってなんだべ?
「ユーチューブ」ですよ! 暑い夏の夕べに、ベランダに出てチューブの「あー夏休み」を聞きながら、生ビールを飲み干すことです。
生ビールもいいけどよぉ、オイラはホッピィじゃだめかい?
国木田さん、冗談はいい加減にしましょう!
じょ、冗談!! ムクァッ……!!
……まあいいか。半抜きの設計ってかぁ。これでどうだ。まずは図4を見チくれ。半抜きには、その高さから「Low」と「High」の2タイプがあるんだ。
次に図5も見チくれ。
これは、「機械設計のお料理本」に匹敵しますね。
これだけの設計情報があれば半抜きの設計ができますね。
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