米Digi Internationalは、NASAとGMが共同開発したヒューマノイドロボット「ロボノート2(Robonaut2)」のWi-Fi機能の実現に、同社のワイヤレスモジュール「ConnectCore Wi-i.MX53」が採用され、国際宇宙ステーション(ISS)上での定期保守作業に用いられる予定であると発表した。
米Digi International(ディジ インターナショナル)は2013年8月16日、米航空宇宙局(NASA)と米ゼネラルモーターズ(GM)が共同開発したヒューマノイドロボット「ロボノート2(Robonaut2)」のWi-Fi機能の実現に、同社のワイヤレスモジュール「ConnectCore Wi-i.MX53」が採用され、国際宇宙ステーション(ISS)上での定期保守作業に用いられる予定であると発表した。
ロボノート2は、2011年2月24日に打ち上げられたディスカバリー(STS-133)により、ISSに輸送され、上半身のみの状態(下半身は台座)で、ISSに有線(ケーブル)で接続されているという。今後、ISS内を自由に移動できるように両足やバッテリーが搭載される計画である。これに併せて、有線接続から無線接続への切り替えが求められ、宇宙空間での使用試験を合格したConnectCore Wi-i.MX53がロボノート2に実装されることとなった。
ConnectCore Wi-i.MX53は、最大クロック周波数1GHzのFreescale i.MX53 ARM Cortex A8プロセッサを搭載した32ビットモジュールで、デュアル10/100Mbitイーサネットオプション、デュアルCANバス、150Mbps 802.11a/b/g/n無線LAN、Health Device Profile対応Bluetooth 4.0コネクティビティを備えている。また、内蔵パワーマネジメントIC、1080p/720pビデオデコーディング・エンコーディング、2D/3Dハードウェアアクセラレータ、デュアルディスプレイ/カメラ機能、工業温度対応、加速度計、Digi XBee ZigBeeコネクティビティなどのオプションも提供する(関連記事:ディジ、無線モジュール「ConnectCore Wi-i.MX53」)。
今回のWi-Fi接続機能の実現により、メンテナンス作業や大気環境検査といった定型業務をロボノート2が支援し、(人間の)宇宙飛行士がより多くの時間を科学実験や重要任務に当てることができるという。ISSや地上のNASA宇宙管制センター内では、ロボノート2のカメラ映像を確認しながら、遠隔操作することができる。
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