HyperMILL 2011も、そのような方向性で改良あるいは機能追加されています。そして、今回のDMSで説明していただいた機能もそのような機能の1つでした。恐らくは、“そのスジの人には受ける”、つまり“玄人ウケする”機能といってもよいでしょうか。
例えば、「5軸シェイプ・オフセット荒加工および仕上げ加工」と呼ばれる機能は5軸加工の新機能で、連続したオフセットでサーフェスを矛盾なく加工可能ということです。この加工プロセスでは、自動的に加工パスを常にハブ面に沿わせることができ、複数の連続したハブ面も選択可能ということです。
この機能により、例えばタイヤのトレットようなパターンのある物を作る金型や、突起があるハウジング部品のような複雑な形状の加工について、プログラミングが簡易になり、品質の良い面が迅速に加工できるようになります。
3次元プリンタは、現在は低価格化が進み、コモディティ化も進んでいるように見えます。しかし、その一方で高価格帯の製品も「多種多様な素材が使える」などの高機能化が進んでいます。ただ3次元プリンタで使われる基本的な技術は変わりません。そういう意味では、今後の普及は材料の進化とともに、今は比較的高いままで推移している材料単価が下がっていくこともユーザーとしては期待したいところでしょう。この1年で、3次元プリンタの存在感が大きく増してきたようにも思います。次の1年でどんな変化があるのか期待したいところです。
ソフトウェアについて言えば、全般的にも機能的にも、大きな変化がありませんでした。そして、これからもそうでしょう。ただし、幾つかのベンダーはクラウドを意識しているようです。今後、そのような周囲のIT環境の変化が、CAD/CAM/CAEやPLMにどのような変化をもたらすのか、楽しみに見ていきたいと思います。
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