横浜元町商店街は、電気自動車(EV)専用のカーシェアリングシステムを導入した。導入したカーシェアリングシステムは、EV専用としては「日本初」のものであり、商店街が主導するEVカーシェアリングの導入も「日本初」の事例だという。
元町SS会は2012年8月1日、同会が統括する横浜元町商店街(横浜市中区)に、電気自動車(EV)専用のカーシェアリングシステム「EVシェアリング」を導入したと発表した。同システムはオアシスソリューションと三菱自動車などが共同開発したのもので、EV専用のカーシェアリングシステムとしては「日本初」になるという。商店街が主導するEVカーシェアリングの導入も「日本初」の事例だとしている。
今回、横浜元町商店街には、三菱自動車のEV「i-MiEV M」が1台導入される。この他、鍵管理ボックスと普通充電器も設置される。EVカーシェアリングの利用者は、元町SS会に所属する店舗会員で、PCや携帯電話機などを通じたインターネット経由によって利用日時をリアルタイムで予約することになる。店舗会員は、予約管理された時間に鍵管理ボックスから鍵を取り出して、元町第一駐車場に設けた貸し出しステーションに置いてあるEVを使用する。使用後は、鍵を鍵管理ボックスに返却するというシステムである。
EVシェアリングは、予約の段階からの充電時間の考慮や、車両返却時に電池容量が低下している場合の警告など、EV特有の課題に対応している。同システムは、将来的には、電動バイクや電動アシスト自転車のシェアリングにも利用範囲を拡張できるという。
横浜元町商店街は、EVカーシェアリングの導入によって、店舗会員の利便性を向上できる。自動車を所有していない店舗会員は、イレギュラーな仕入れや役所への事務手続きなどにEVを利用できるようになる。
横浜元町商店街のブランド力を活用して、EVカーシェアリングによる地球環境問題に対する積極的な取り組みをアピールできるという意義もある。この他に、災害時の非常用電源としての利用も想定している。
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