今回公表されたRAV4 EVの仕様を、北米市場で販売中のEVである日産自動車の「リーフ」と比較した。参考のために、テスラのEVスポーツカー「Tesla Roadster」の仕様も併せて示している(表1)。
RAV4 EVの販売価格は、リーフよりも約1万7000米ドル(約136万円)高い。これは、クロスオーバーSUVであるRAV4 EVが、コンパクトカーであるリーフよりも車格が高く設定されていることの表れだろう。実際に、ベース車のRAV4の価格は2万2650米ドル(約181万円)からで、リーフと同格に位置する日産自動車のコンパクトカーである「Versa(国内名ティーダ)」は約1万990米ドル(約88万円)と比べると、約1万2000米ドル(約96万円)の差がある。車格が高いこともあって、RAV4 EVのモーターの最高出力や最高速度は、リーフを上回っている。
車両名 | RAV4 EV | リーフ | Tesla Roadster |
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車両タイプ | SUV | コンパクトカー | スポーツカー |
駆動方式 | FF | FF | MR |
乗員 | 5人 | 5人 | 2人 |
モーター最高出力 | 115kW | 80kW | 215kW |
最高速度 | 160km/h | 145m/h | 201km/h |
電池容量 | 41.8kWh | 24kWh | 53kWh |
充電時間 | 6時間(240V/40A) | 30分(急速充電、80%まで) | 3.5時間(240V/70A) |
走行距離 | 160km(実走行環境) | 200km(JC08モード) | 393km(EPA燃費ラベル) |
重量 | 1829kg | 1520kg | 1238kg |
販売価格 | 4万9800ドル(398万円) | 3万2780ドル(262万円) | 10万9000ドル(870万円) |
なお、RAV4 EVが販売されるカリフォルニア州でEVを購入する際には、連邦政府からの税額控除7500米ドルと州の補助金2500米ドルを受けられる。つまり、実質価格は、販売価格よりも1万米ドル(約80万円)安くなるわけだ。この実質価格でみると、RAV4 EVはリーフの約1.7倍になる。
実は、リチウムイオン電池の容量も、RAV4 EVはリーフの約1.7倍になっている。高容量の電池を搭載しているにもかかわらず、RAV4 EVの走行距離は「実走行環境で160km」(プレスリリースより)となっており、リーフのJC08モードにおける200kmを下回っている。ただし、この160kmという走行距離は、トヨタ自動車が米国のドライバーの平均的な走行スタイルを基に社内で測定したもので、JC08モードよりも米国環境保護庁(EPA)の燃費ラベルに近いと考えられる。リーフのEPA燃費ラベルの走行距離が117kmであることを考えると、RAV4 EVの走行距離は極端に短いというわけではなさそうだ。
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