木質ドーム構造の普及や将来の商品展開を目指し、共同研究を開始:CADニュース
長谷萬は、法政大学 デザイン工学部 建築学科 宮田雄二郎研究室と共同で、木質ドーム構造の研究を開始。木質ドーム構造の普及を目指し、加工や組み立てが容易で特殊な接合金物を必要としない、新方式の木質ドーム構造の開発を目指す。
長谷萬は2021年12月14日、法政大学 デザイン工学部 建築学科 宮田雄二郎研究室と共同で、木質ドーム構造の研究を開始したことを発表した。
共同研究では、木質ドーム構造の普及を目指し、加工や組み立てが容易で特殊な接合金物を必要としない、新方式の木質ドーム構造の開発を目指す。長谷萬は、共同研究により開発した木質ドームフレームを、将来的にアウトドア/グランピング向け商品やタイニーハウス向け商品に展開することを狙う。
開発する木質ドーム構造の特長は大きく2つある。1つは「1×4(ワンバイフォー)材を活用したフレーム構造」だ。断面サイズが19×89mmと比較的小さい1×4材を活用することで、軽量で組み立てが容易な木質ドーム構造を実現する。ドーム形状の実現には、法政大学 宮田雄二郎研究室の学生が考案した“三角フレーム同士の角度を調整する機構”を活用するという。
もう1つの特長は、「デジタル技術の活用」である。3D CADでドーム形状にモデリングしたデータを、デジタルデータのまま木材加工用データに変換して活用する。これにより、スピーディーな設計とドームフレームの製造が可能となる。
今後、両者は共同で構造実験による性能検証を実施する。また、長谷萬はオリジナルブランド「MOKULABO(もくラボ)」の下、ドーム型の木製グランピング用テントなど、木材を活用した商品の展開を進めていくとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- DWG互換CADの最新版「BricsCAD V22」の強化ポイントと注目機能
図研アルファテックは「BricsCAD V22 オンラインカンファレンス」において、「BricsCAD V22 新機能発表会」を開催。同社が国内代表代理店として取り扱うDWG互換CAD「BricsCAD」の最新バージョン「V22」の進化の方向性や強化ポイント、注目機能などについて説明した。 - テクノロジーCADソフトウェアの世界市場、2027年まで年平均9.5%で成長
REPORTOCEANは、新たなレポートで、テクノロジーCADソフトウェアの世界市場は2027年まで年平均9.5%で成長すると予測した。産業向けの需要増加や電子機器ユーザーが増加する一方、競争激化や開発者不足の課題もある。 - 3D設計の最適化を支援する国産3D CAD/CAMシステムの新バージョン
日本ユニシス・エクセリューションズは、3D CAD/CAMシステムの新バージョン「CADmeister 2021」の提供開始を発表。使い勝手の向上に加えて、IoTや解析技術との連携による設計の標準化や自動化、3D設計の最適化を支援する機能強化が図られている。 - Autodeskがブランドイメージを一新、新ロゴやブランドカラーを披露
Autodeskは、同社の新しいロゴおよびブランドカラーをはじめとするルック&フィールを変更したことを発表した。新たなブランドイメージは、新しいロゴのシンボルの一部に焦点を当てて作成された、抽象的な3Dの幾何学的フォームを特徴としている。 - パフォーマンスや操作性、使い勝手がさらに向上した「ZWCAD 2022」
ZWSOFTは、主力CAD製品の最新バージョン「ZWCAD 2022」を発表した。図面オープンやズームなどの高速化が図られている他、操作性や使い勝手も向上。また、BIMモデルの業界標準フォーマットであるIFCファイルのインポートにも対応した。 - コラボ&自動化機能を強化した「AutoCAD 2022」、複数図面の同時表示・編集も
オートデスクは、「Autodesk AutoCAD 2022」をはじめとするCADソフトウェアの最新バージョンをリリースした。最新バージョンでは、図面レビューサイクルを効率化できる「トレース機能」や、コラボレーションプロセスを強化する「共有機能」、複数図面を同時に表示/編集できる「フローティングウィンドウ機能」などが新たに追加された。