ダッソー・システムズは米国テキサス州ヒューストンで開催した年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE World 2025」において、Appleの空間コンピューティングデバイス「Vision Pro」に対応したアプリケーション「3DLive」を2025年夏ごろにリリースすることを発表した。
ダッソー・システムズは2025年2月26日(米国時間)、米国テキサス州ヒューストンで開催した年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE World 2025」のステージで、Appleの空間コンピューティングデバイス「Vision Pro」に対応したアプリケーション「3DLive」を同年夏ごろにリリースすることを発表した。
両社は設計レベルの深いコラボレーションを進め、ダッソー・システムズのビジネスイノベーション基盤「3DEXPERIENCEプラットフォーム」とVision Proの統合を実現。3DEXPERIENCEプラットフォームに空間コンピューティング機能を追加することで、現実世界と仮想世界に相互作用をもたらすバーチャルツインに新たな価値を提供するとしている。
3DLiveは、3DEXPERIENCEプラットフォーム上で作成された現実さながらのバーチャルツインをディスプレイ上ではなく、空間上に展開し、リアルタイムの可視化やチーム間でのコラボレーションなどを実現する。また、Vision Proの高精度カメラ、センサー、トラッキング技術によって、現実世界の物理的な挙動とバーチャルツインとのシームレスな連携/相互作用を可能にする。設計、解析、製造、工場の運用、トレーニングなどあらゆるシーンでの活用が見込め、幅広い価値を提供するという。
なお、今回の提携はダッソー・システムズが掲げる「3D UNIV+RSES」を実現する7本柱のうち「SENSE COMPUTING」を具現化する取り組みであり、ダッソー・システムズ 3DEXPERIENCE Works&CRE(Customer Role Experience)担当 シニアバイスプレジデントのジャン・パオロ・バッシ氏は「これまではアイデアが現実のものとなるまで、フラットなスクリーン上でしかそれを確認できなかったが、特別なスキルや時間をかけることなく、SENSE COMPUTINGによってデザインの完全な没入体験が可能となる」と述べる。
また同日、ダッソー・システムズはVision Pro対応アプリケーションとして「HomeByMe Reality」のリリースを発表した。自宅や家具店、ショールームなどから、インテリアやオプションの配置をイメージしたり、視覚化したりできる他、不動産物件のバーチャル見学ツアーなどにも活用可能だという。
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