基本波で625MHzまでの高周波に対応する次世代水晶デバイスを本格量産を開始組み込み開発ニュース

大真空は、次世代水晶デバイス「Arkh」シリーズの本格的な量産を開始した。高周波に対応する水晶発振器「Arkh.2G」を供給することで、光トランシーバー市場への本格的な参入とシェア拡大を目指す。

» 2026年07月31日 14時00分 公開
[MONOist]

 大真空は2026年7月15日、独自の事業戦略である「Arkh構想」に基づき開発した次世代水晶デバイス「Arkh」シリーズの本格的な量産を同月より開始したと発表した。高周波に対応する水晶発振器「Arkh.2G」を供給することで、光トランシーバー市場への本格的な参入とシェア拡大を目指す。2027年度には「Arkh.3G」(標準品目)で月産2500万個の量産体制を整える予定だ。

キャプション 光トランシーバー市場と量産スケジュール[クリックで拡大] 出所:大真空

 同シリーズは、水晶ウエハー状態で全ての加工を完了させ、3枚のウエハー接合後にレーザーで切断する。この製造プロセスにより、高周波に対応しながら材料調達のリスクやコスト変動の影響を低減する。

 Arkh.2Gの差動出力発振器は、基本波で625MHzまでの高周波に対応。この性能により、高速データ通信システムにおけるクロック源としてシステム全体のパフォーマンスを最大化し、光トランシーバーの高速化に伴う内部の高温環境下でも安定した性能を提供する。

 また、Arkh振動子のウエハーレベルパッケージ(WLP)構造は、完成した振動子を他社製品へ容易に組み込める利点を持つ。これにより、他社がKGD保証済みのArkh.3G振動子を自社製品に採用しやすくなり、戦略的アライアンスを通じて市場への浸透と業界標準化を加速する。

 Arkh.3G振動子は、セラミックパッケージや特定の接着剤、ヘリウムを使用しない製造プロセスを採り入れており、材料調達リスクを低減するとともに、金の使用量を削減して資源価格変動の影響を抑える。将来的には車載向けやウェアラブル機器などの市場へも応用領域を広げていく予定だ。

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