トヨタは中東情勢影響で6700億円の減益見通し、稼ぐ力の強化やロボティクスで対抗製造マネジメントニュース(3/3 ページ)

» 2026年05月11日 06時30分 公開
[朴尚洙MONOist]
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近氏「多くの仲間が失敗を恐れず、挑戦できるよう背中を押すのが私の役割」

トヨタ自動車の近健太氏 トヨタ自動車の近健太氏

 2026年4月1日付でトヨタ自動車の執行役員 社長 CEOに就任した近健太氏は、社長として初の会見に臨んだ。近氏は「社長に就任して以来、開発、認証、工場、仕入先、販売店など現場を回っており、トヨタの現場力は改めてすごいと感じている。それでも課題は山積みだ。例えば、管理/間接の職場はまだまだ強くなる余地が大きい。自分たちの技能は何か、をもっと突き詰めることで、現場を『管理』するのではなく、自ら現場に入り、オペレーションを支える。帳簿上で数字を『管理』するのではなく、現場で実際に原価を下げていく。管理する仕事から、価値を生み出す仕事へ。トヨタの仕事の原点、TPSに立ち返る必要があると感じている」と語る。

 近氏は、豊田章男氏と佐藤恒治氏が社長を務めた17年間について、「もっといいクルマをつくろうよ」を合言葉に「商品」と「地域」を軸にした経営に取り組み、グローバルフルラインアップの自動車メーカーとしての基盤を確立した期間だったと位置付ける。その上で「もっといいクルマをつくる人を増やす。それがトヨタの持続的成長のエンジンであり、私の使命だと思っている」(同氏)とした。

 また近氏は、評価ドライバーから運転指導を受けた際に豊田氏からかけられた「ブレーキは速く走るためにある。いいブレーキがないと、アクセルは踏めない」という言葉を紹介。そして、経営において、アクセルは成長のための投資を緩めずやり切ることだとし、グローバルフルラインアップ、マルチパスウェイ、水素社会、AI(人工知能)やロボティクス、Woven Cityなどの取り組みを挙げた。

 近氏は「新しい技術、新しいプレーヤーが数多く登場している今は、何が正解か分からない時代だ。だからこそ、多くの仲間が失敗を恐れず、挑戦できるよう背中を押すのが私の役割だ」と強調する。同氏はCFOとして、事業構造改革の取り組みで挙げた「稼ぐ力の引き上げ」で一定の成果を出しており、CEOとしても引き続き取り組む方針だ。近氏はアクセルとの対比となる“いいブレーキ”が何かについて言及しなかったものの、「稼ぐ力の引き上げ」をさらに進めることでその役割を果たしていく考えとみられる。

「多くの仲間が、挑戦できる場を大切にし、会社も人も、成長し続けるトヨタを目指して、みんなで心を合わせて努力していく」(近氏)

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