トヨタの自動車生産が4カ月連続で前年割れ、今後は中東情勢悪化も悪材料に自動車メーカー生産動向(1/3 ページ)

2026年2月の日系自動車メーカーの世界生産台数は、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、SUBARUの4社が減少し2カ月連続の前年割れとなった。中東情勢の悪化に伴い、中東向け車両の生産や輸出を停止する動きも広がりつつある。足元では原材料などの調達難による生産への影響は表面化していないが、予断を許さない状況はしばらく続きそうだ。

» 2026年04月21日 08時00分 公開
[MONOist]

 日系自動車メーカーの生産が伸び悩んでいる。2026年2月の日系8社の世界生産合計は、トヨタ自動車(トヨタ)、ホンダ、日産自動車(日産)、SUBARU(スバル)の4社が減少し、2カ月連続の前年割れとなった。インドが好調なスズキや、新型車効果が表れた三菱自動車(三菱自)は2桁%増を記録したものの、トヨタ、ホンダ、日産の大手3社の落ち込みが響いた格好だ。加えて、中東情勢の悪化に伴い、中東向け車両の生産や輸出を停止する動きも広がりつつある。足元では原材料などの調達難による生産への影響は表面化していないが、予断を許さない状況はしばらく続きそうだ。

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 2月の8社合計の世界生産は、前年同月比1.5%減の194万875台と2カ月連続で減少した。要因は海外生産で、同2.6%減の123万9050台と2カ月連続の前年割れに。プラスとなったのはスズキ、三菱自、スバルの3社のみで、大手の落ち込みが目立った。中でも中国が低迷し、同16.3%減の12万7699台と2桁%減で、5カ月連続のマイナス。主要市場の北米も、同5.5%減の44万8900台と2カ月連続で減少した。

 一方、国内生産は、前年同月比0.5%増の70万1825台と、2カ月ぶりに増加した。ホンダ、ダイハツ工業、マツダ、三菱自の4社がプラスを確保するなど、明暗が分かれた。

2026年2月の国内乗用車メーカーの生産実績
国内 海外 (うち北米) (うち中国) 合計
トヨタ 278,916 470,757 159,237 78,457 749,673
▲ 2.6 ▲ 4.6 ▲ 9.1 ▲ 11.5 ▲ 3.9
スズキ 80,463 240,154 - - 320,617
▲ 1.1 17.6 - - 12.3
ホンダ 67,550 202,458 141,631 26,649 270,008
8.7 ▲ 8.8 4.8 ▲ 25.7 ▲ 5.0
日産 49,537 155,735 91,538 18,015 205,272
▲ 5.1 ▲ 13.6 ▲ 14.3 ▲ 27.6 ▲ 11.7
ダイハツ 70,618 63,232 - - 133,850
13.3 ▲ 3.5 - - 4.7
マツダ 67,375 34,559 25,693 4,578 101,934
12.0 ▲ 2.4 ▲ 11.4 55.0 6.7
三菱自 47,672 41,354 - - 89,026
11.7 13.9 - - 12.7
スバル 39,694 30,801 30,801 - 70,495
▲ 22.6 5.5 5.5 - ▲ 12.4
合計 701,825 1,239,050 448,900 127,699 1,940,875
0.5 ▲ 2.6 ▲ 5.5 ▲ 16.3 ▲ 1.5
※上段は台数、下段は前年比増減率。単位:台、%
※北米は、米国、カナダ、メキシコの合計

トヨタ自動車

 メーカー別に見ると、トヨタの2月の世界生産台数は、前年同月比3.9%減の74万9673台と4カ月連続で減少した。このうち国内生産は、同2.6%減の27万8916台と4カ月連続で前年実績を下回った。国内市場向けの需要は堅調なものの、前年同月に比べて稼働日が少なかったことが響いた。ただ、輸出は前年同月から微増の17万260台と4カ月ぶりのプラス。北米向けが大きく減少したが、欧州や中国、中東向けなどがカバーした。

 海外生産も、前年同月比4.6%減の47万757台と2カ月連続のマイナスだった。地域別で見ると、主要市場の北米が同9.1%減の15万9237台と2カ月連続で減少した。「RAV4」を新型に切り替えた影響で、RAV4を生産するカナダは同46.2%減の2万3173台と1月に続き半減した。とはいえ、北米販売自体は同2.2%増と堅調で、米国生産は同3.4%増の11万978台、メキシコも同1.7%増の2万5086台とプラスだった。

 海外生産の中でも落ち込みが目立ったのが中国で、前年同月比11.5%減の7万8457台と2カ月ぶりに減少した。販売競争が厳しいことに加えて、前年との春節の期ずれに伴う稼働日減少が影響した。その他のアジアは、インドが同4.9%減の3万787台と減少したものの、タイが「ヤリスエイティブ」や新型「ハイラックス」の好調で同15.6%増の4万7438台、インドネシアも「イノーバ」や「カリヤ」などの増加で同24.4%増の2万4743台と2桁%増を記録。それでも中国の落ち込みをカバーするには至らず、アジアトータルでは同2.0%減の20万3806台と2カ月ぶりに前年実績を下回った。欧州は、英国が同6.6%減の7414台と減少したが、堅調な需要を受けてトルコ、フランス、チェコが伸長し、欧州トータルでは同3.9%増の6万9993台と4カ月連続で増加した。

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