アウディは、TSR Resourceと共同で、自動車業界で初めて使用済みの自動車から経済性のあるリサイクル原材料を回収するリサイクルコンセプトを構築した。
アウディは2025年4月23日、TSR Resourceと共同で使用済み自動車からコスト効率に優れたリサイクル原材料を回収できるリサイクルコンセプトを構築したと発表した。アウディによれば「自動車業界初」(同社)の取り組みだ。
アウディは2025年より、数千台の試作車をリサイクル用途として供給する。TSR Resourceがこれらの車両をシュレッダー処理し、高品質なリサイクル原材料へと再生する。アウディは、再生された2次素材へのアクセス権を有し、その情報は「デジタルマテリアルアカウント(Digital Material Account)」に記録される。
アウディとの契約を望むパートナー候補企業は、通常価格変動の影響を受けやすい高品質なリサイクル鋼原材料への優先的アクセスを得られる。
将来的にアウディは、このコンセプトを全ての素材フローへと拡大する計画であり、リサイクル材の含有が義務付けられた全車両向け原材料を対象とする。この取り組みにより、アウディは価格変動の影響を受けにくい原材料を安定的に確保し、柔軟性のあるサプライチェーンを構築するとともに、高品質なリサイクルの推進によって高品質な車両を継続的に製造できるとしている。
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